研究課題/領域番号 |
17H02262
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上野 修 大阪大学, 文学研究科, 名誉教授 (10184946)
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研究分担者 |
舟場 保之 大阪大学, 文学研究科, 教授 (20379217)
村松 正隆 北海道大学, 文学研究科, 准教授 (70348168)
杉山 直樹 学習院大学, 文学部, 教授 (50274189)
米虫 正巳 関西学院大学, 文学部, 教授 (10283706)
村瀬 鋼 成城大学, 文芸学部, 教授 (60279247)
中村 大介 豊橋技術科学大学, 工学部, 准教授 (70726611)
近藤 和敬 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 准教授 (90608572)
伊東 道生 東京農工大学, その他の研究科, 助教授 (50232476)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 西洋哲学 / 十九世紀フランス哲学 / スピノザ |
研究実績の概要 |
以下の3回の研究会で、19世紀フランスの個別の哲学者におけるスピノザ主義への言及を実証的に解明した。 ●第1回研究会「どんな課題があり、何ができそうか」(2017.9.23~24 大阪大学):上野:19世紀におけるスピノザ/杉山:スピノザのリハビリテーション:エミール・セセの仕事とその背景/杉山:初期テーヌにおけるスピノザのプレゼンス/村松: 19世紀フランス文学におけるスピノザ/米虫:クルノー、X(?)、タルドからカンギレム、ドゥルーズへ―十九世紀後半のフランス哲学におけるスピノザ主義の一側面/近藤 :1890年代における「スピノザの道徳」という主題について―デルボ、ブランシュヴィック、ウォルムス/村瀬:ルキエとスピノザの(無)関係―ルヌヴィエを挟んで/舟場:新カント派のスピノザ論―ヴィンデルバントの場合/伊東:4つの『ドイツ哲学史』とスピノザ像/中村 :判断の自由から観念と行動の必然性へ:ラニョー-アラン-カンギレムの系譜をめぐって ●第2回研究会 講演とワークショップ(2017.11.25~26 成城大学):ベルナール・ポートラ:スピノザ『エチカ』における性・愛・幾何学/忘れられたスピノザ主義者、ジュール・プラ ●第3回研究会「個別研究から中規模比較研究へ」(2018.3.17~18 鹿児島大学):上野:何が見えてきたか/杉山:スピノザ受容マッピングのための素材について/村松:サンドのスピノザ、ユゴーのスピノザ:フランスロマン主義のスピノザ像/近藤:デルボス『百科全書』項目「哲学」にみる実証主義に対する合理性の応答―20世紀初頭における自然科学と形而上学をとりまく文脈状況の探査―/米虫:心理学者スピノザ? タルドによるスピノザ受容/伊東:パリのハイネ、サンシモニズム、マルクス/中村:今後の方針について/村瀬:スピノザとルキエとの絆としての「実践的矛盾」(?)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画どおり2回の研究会を終え、個別研究から中規模研究へとステップアップする態勢を作ることができた。また当初の計画に加えて外国人研究者を招いた講演会およびワークショップを開くことができ、多くの知見を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
1年目に行なった個別研究を踏まえて、2018年度(2年目)は中規模比較研究を行なう。具体的には、師弟関係ないし交友関係、学派やグループにおけるスピノザ主義への関心の解明を通じて、個別研究で担当した複数の哲学者のあいだの影響関係についての解明を目指す。また海外から研究者1名を招いて、関連するテーマで講演会とワークショップを開催し、意見交換と討議を行なう。その後2019年度(3年目)は大域的な総合を試みる予定である。
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