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2020 年度 実績報告書

ヴェーダからポスト・ヴェーダの宗教・文化の共通基盤と重層性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17H02268
研究機関東京大学

研究代表者

梶原 三恵子  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (00456774)

研究分担者 手嶋 英貴  龍谷大学, 法学部, 教授 (30388178)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードヴェーダ / ブラフマニズム / ヒンドゥイズム / インド / 南アジア
研究実績の概要

本研究課題は、梶原三恵子(研究代表者)と手嶋英貴(研究分担者)が研究を分担し、藤井正人(所属機関の都合により2020年度に研究分担者から研究協力者に変更)をはじめとする研究協力者とともに、ヴェーダ期とポスト・ヴェーダ期の宗教・文化の共通基盤と重層性を解明せんとするものである。
第4年度(最終年度)である2020年度の研究実績の概要は以下のとおりである。2020年度はコロナ禍の影響により海外調査の中止など研究に大きな支障がでたため、研究課題を2021年度に繰越、2022年度に事故繰越を行った。以下の研究実績概要は繰り越した二年分のものも含む。
梶原は、「師から弟子が学び取ることによるヴェーダ聖典の伝承」という視点から研究を行った。キーワードとしたのが「ブラフマチャーリン」である。この語は、ヴェーダ初期から「ヴェーダ聖典学習者」という意味で用いられる一方、ヴェーダ中期からは性的禁欲者という意味も示しはじめ、さらには聖典学習者に限らない禁欲者をもさすようになる。この過程を文献に基づいて跡づけた。また、初期仏典でのこの語の用例を精査し、禁欲者あるいは広義の修行者という意味で用いられていること、ただしヴェーダ聖典学習者という意味では用いられていないことを解明した。
手嶋は、「転輪王」というキーワードを起点に、ヴェーダ期の王権儀礼、ポスト・ヴェーダ期の叙事詩における王の描写、仏教文献におけるブッダと転輪王の重なりについて研究を行い、それぞれの文化と時代における転輪王のイメージを浮き彫りにする成果を得た。
コロナ禍により海外調査は行えなかったが、そのぶん文献調査と成果執筆により多く時間をさくことが可能となった。梶原は単著『古代インドの入門儀礼』(2021年、法藏館)を、手嶋は藤井と共編で『ブラフマニズムとヒンドゥイズム』(2022年、全2巻、法藏館)を出版し、梶原もこれに寄稿した。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] ヴェーダ聖典学習者と禁欲的修行生活 ー ブラフマチャーリンとブラフマチャリヤ2022

    • 著者名/発表者名
      梶原三恵子
    • 雑誌名

      ブラフマニズムとヒンドゥイズム(藤井正人・手嶋英貴編)

      巻: 2 ページ: 337-371

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The Observances or vedavratas for Learning of the Veda2022

    • 著者名/発表者名
      Mieko Kajihara
    • 雑誌名

      インド哲学仏教学研究

      巻: 30 ページ: 1-25

    • DOI

      10.15083/0002005813

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] パーリ語初期仏教経典における brahmacarin- の語について2022

    • 著者名/発表者名
      梶原三恵子
    • 雑誌名

      東洋文化研究所紀要

      巻: 181 ページ: 261-278

    • DOI

      10.15083/0002003755

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「転輪王」観念の展開:ヴェーダ、仏典、叙事詩2022

    • 著者名/発表者名
      手嶋英貴
    • 雑誌名

      ブラフマニズムとヒンドゥイズム(藤井正人・手嶋英貴編)

      巻: 1 ページ: 161-185

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「無遮会」とは何か:仏典、ヴェーダ、叙事詩の比較2022

    • 著者名/発表者名
      手嶋英貴
    • 雑誌名

      ブラフマニズムとヒンドゥイズム(藤井正人・手嶋英貴編)

      巻: 2 ページ: 229-254

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ユディシュティラと仏教的「転輪王」の観念 ―『マハーバーラタ』第14巻と仏典の転輪王説話との比較―2020

    • 著者名/発表者名
      手嶋英貴
    • 雑誌名

      人文學報

      巻: 115 ページ: 27-49

    • DOI

      10.14989/252818

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 浄罪儀礼としてのアシュヴァメーダ ―ヴェーダ、叙事詩・プラーナ、銅板文書の比較2021

    • 著者名/発表者名
      手嶋英貴
    • 学会等名
      日本印度学仏教学会学術大会
  • [図書] ブラフマニズムとヒンドゥイズム 1 古代・中世インドの社会と思想2022

    • 著者名/発表者名
      藤井正人・手嶋英貴(編)
    • 総ページ数
      434
    • 出版者
      法藏館
    • ISBN
      9784831877611
  • [図書] ブラフマニズムとヒンドゥイズム 2 古代・中世インドの宗教と実践2022

    • 著者名/発表者名
      藤井正人・手嶋英貴(編)
    • 総ページ数
      476
    • 出版者
      法藏館
    • ISBN
      9784831877628
  • [図書] The Evolution of the Image of Buddhist Ideal King “Cakravartin” (Translated from Japanese into English by Translation Team of Editage)2022

    • 著者名/発表者名
      Hideki Teshima
    • 総ページ数
      95
    • 出版者
      RINDAS Series of Working Paper 36, Published by The Center for South Asian Studies, Ryukoku University
    • ISBN
      9784904945780
  • [図書] 古代インドの入門儀礼2021

    • 著者名/発表者名
      梶原三恵子
    • 総ページ数
      464
    • 出版者
      法藏館
    • ISBN
      9784831863881

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公開日: 2023-12-25  

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