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2020 年度 実績報告書

バーミヤン渓谷出土写本を中心とする新出仏教写本の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17H02272
研究機関佛教大学

研究代表者

松田 和信  佛教大学, 仏教学部, 教授 (90268128)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード仏教学 / 写本 / サンスクリット語 / ガンダーラ語
研究実績の概要

本研究はアフガニスタンのバーミヤン渓谷から近年発見されたサンスクリット語およびガンダーラ語のインド語仏教写本断簡類、さらに他地域から発見された関連するサンスクリット語写本類に対して、海外の研究協力者と共に解読研究を行い、写本から回収される新たな仏教文献の原典を出版することを目的とする。その中でも、特に、バーミヤン渓谷出土写本については『スコイエン・コレクションの仏教写本』の第5巻(最終巻)としてオスロより刊行することを目的としている。2020年度は、スコイエン・コレクション(ノルウェー)蒐集のバーミヤン出土写本に加えて、パキスタンのギルギットから発見されたと伝えられるサンスクリット語による『長阿含経』写本、さらに最近発見されたアフガニスタンのメス・アイナック遺跡出土のサンスクリット語樺皮写本断簡類、さらに2020年度に新たにアクセス可能となったバンコクの宗教団体によって入手された多数のアフガニスタンおよびパキスタン出土写本について、海外の研究協力者と共に解読作業を行うとともに、テクスト作成を行った。特にバーミヤン出土のサンスクリット語写本については、ドイツ・ミュンヘン大学のイエンス=ウヴェ・ハルトマン教授およびオスロ大学のイエンス・ブロールヴィック教授とともに解読作業を継続した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究プロジェクトの4年目が終了した段階であるが、研究対象とするサンスクリット語およびガンダーラ語のインド語仏教写本にかかわる資料はすべて入手し、同じ写本類を研究している海外の研究協力者との連携にも問題点は見られない。ただし、2020年度は新型コロナ感染症のため海外渡航および海外からの研究者招聘が不可能となり、さらに発表を予定していた複数の国際学会も2021年度以降に延期となり、当初の計画を一部変更せざるをえなかった。しかしリモートによって海外研究者との連携には問題がなく、解読研究自体は概ね順調に進展していると言える。

今後の研究の推進方策

バーミヤンあるいはその近隣地域からの新発見写本は膨大な量に上り、先に終了した研究プロジェクト等によって刊行された『スコイエン・コレクションの仏教写本』の第1巻から第4巻の大冊4巻を持ってしても、研究代表者と海外研究協力者は新発見写本全体の約半数を出版したに過ぎない。次年度以降も、海外研究協力者と密な連絡を取りながら、本研究終了後、『スコイエン・コレクションの仏教写本』の第5巻刊行に向けて、海外研究協力者と共に写本解読とテキスト校訂作業を続けていきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] バーミヤーン出土仏教写本研究の二十年2020

    • 著者名/発表者名
      松田 和信
    • 雑誌名

      東洋学術研究

      巻: 59-2 ページ: 146, 170

    • オープンアクセス

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公開日: 2022-12-28  

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