研究課題
最終年度となる2019年度前半には、研究分担者はそれぞれの研究課題に取り組んだ。海外調査は四名の研究分担者が夏季休暇を利用して実施した。柴田大輔氏はドイツと英国において関連資料の調査と学術交流を、津本英利氏はトルコとギリシアにおいて医療施設とみられる考古遺跡調査を、田澤恵子氏はエジプトにおいて考古資料の調査を、下釜和也はイランにおける考古遺跡調査を実施した。年度後半の10月26日(土)には、研究代表者が館長を兼務する古代オリエント博物館において、共同研究会を開催し、収集資料の報告と各自の研究成果を発表し、相互の批判検討を行った。その成果に基づき、年度末3月21日には同じく古代オリエント博物館において、本研究課題の成果を問う公開シンポジウムの開催を計画した。そこにおいては、古代西アジア文明社会において、医療福祉の痕跡が古くは旧石器時代にまで遡ること、文字資料が残る前三千年以降は、医療と福祉が宗教信仰と密接な関連を有していたこと、その点を医療施設と目される考古遺跡によって実証的に確認できること、等々が具体的な資料をふまえて公表されるはずであった。ところが、残念なことに、新型コロナウィルス感染拡大に伴い、公開シンポジウムは開催中止を余儀なくされた。その後、現在(2020年6月)に至るまで、シンポジウムも共同研究会も開催できていない。こうした情況下、研究分担者および研究協力者にはこれまでの研究成果を論文の形でまとめ、できれば2020年度内に、古代文明社会における宗教と福祉の関連を問う論文集の刊行を計画している。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (9件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 3件) 図書 (2件)
日本聖書協会『聖書協会共同訳発行記念講演集』
巻: 1 ページ: 42-52
DUBSAR
巻: 6 ページ: 409-437
Melanges assyriologiques en l’honneur de Dominique Charpin
巻: 1 ページ: 943-975
古代哲学史(ちくま)
巻: 1 ページ: 47-77
『一神教の中のユダヤ教』(市川裕検定論文集)
巻: 1 ページ: 31-56
Comparative Mythology
巻: 5 ページ: 44-54
三島海雲記念財団研究報告書
巻: 2019年度CD-ROM版 ページ: ―
『はじまりが見える世界の神話』(創元社)
巻: 1 ページ: 84-89
The 11th International Congress on the Archaeology of the Ancient Near East Abstract Booklet
巻: 2019年度版 ページ: 173-174