研究課題/領域番号 |
17H02290
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
泉 武夫 東北大学, 文学研究科, 名誉教授 (40168274)
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研究分担者 |
長岡 龍作 東北大学, 文学研究科, 教授 (70189108)
岩佐 光晴 成城大学, 文芸学部, 教授 (10151713)
大島 幸代 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (60585694)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 弥勒信仰 / 舎利信仰 / 上生信仰 |
研究実績の概要 |
本年度は、海外調査としてシンガポールおよびマレーシアへの調査旅行を行った。 シンガポールでは、アジア文明博物館においてマレーシアのブジャンバレー宗教遺跡の舎利容器ならびに出土品一式を熟覧・調査した。舎利信仰は、未来における仏法の継承という意味で弥勒信仰とも関わっており、その多様な形態を認識することは、科研費テーマの「間-世界性」の研究にきわめて有益であった。また、弥勒像の可能性のある中国・天保2年(551)銘の曲陽由来の大理石製半跏思惟像(Edmond Chin寄贈)についても、熟覧することができた。菩薩形を中尊とし、両側に二僧形を配置するもので、保存状態もよく、研究の対象となる作品であった。 マレーシアにおいては、まずクアラルンプール国立博物館において、ブジャンバレー遺跡のほかの出土品を確認するとともに、遺跡周辺の他の出土品についても概要の展示を熟覧し、地域の信仰状況を理解する一助となった。つぎに出土した現地に赴き、ブジャンバレー博物館ならびに複数のストゥーパを熟覧した。8号、16号、21号、50号の4箇所であるが、ストゥーパの原所在地はダム工事予定地にあるため、近隣の遺跡公園に移動復元されたものであることを確認した。一部にはその形式に仏教色の残存が認められるものもあったが、ヒンドゥー教とも混淆するようになった後世の形式の影響もあり、すでにみた舎利容器群そのものの出土状況を精査することは叶わなかった。しかし、概要を把握できたことは、一定の成果があったと考える。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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