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2018 年度 実績報告書

ウィリアム・カムデンの系譜におけるブリティッシュアイデンティティの探究と成立

研究課題

研究課題/領域番号 17H02317
研究機関山梨県立大学

研究代表者

高野 美千代  山梨県立大学, 国際政策学部, 准教授 (10289811)

研究分担者 佐藤 正幸  山梨大学, その他部局等, 名誉教授 (90126649)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードウィリアム・カムデン / 好古学 / ウィリアム・ダグデール
研究実績の概要

2年目となる2018年度は、研究協力者と意見交換をしながら、歴史補助学の各領域に引き続き注目しながら研究を展開した。国際的な研究ネットワークによる研究交流を積極的に実施し、国内においても研究分担者と定期的に面会し、相互に研究報告を行った。成果としては
①英国ヨーク大学グレアム・パリー名誉教授との共同研究および英国での文献資料調査を実施した。カムデンの後継者として重要な存在であるアンティクエリーのウィリアム・ダグデールの著作とその背景について考察を深め、パリ―教授との共著論文を国際学術誌に投稿した。(現在は審査中の段階にある。)
②研究分担者の佐藤正幸教授とは、アトラスに関する考察を進めた。成果を論文の形にまとめるまでには至らなかったが、17世紀の好古学研究における貴重な文献を精査することができた。
③アトラス以外ではとくに17世紀の貨幣学(numismatics)に関連する資料の分析を開始した。
④好古学の研究手法の発展に関して、研究協力者である英国スターリング大学アンガス・ヴァイン博士との共同研究を進めた。アーカイブ科学という新たな視点から好古学研究者による資料収集・資料管理を考え、英国における好古学研究の成立をとらえるというヴァイン氏の考察は、綿密な調査によってのみ可能となるものと言える。これについては、2017年度に実施した国際研究集会においてヴァイン氏が扱ったテーマとして、研究報告書の形にして二か国語で記録した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

歴史補助学についての考察は順調に進んでいる。また、国際的共同研究が大変有意義な結果をもたらしており、論文を完成し、国際学術誌に投稿するに至った。2018年度に執筆・投稿したものが、次年度は形となって公開される見込みである。

今後の研究の推進方策

2019年度には国際シンポジウム、国際研究集会を計画していて、本研究課題が扱うテーマをより多くの研究者に認知してもらい、意見を寄せてもらう予定である。
初めの2年間で十分に扱ってこなかった著者とその主要作品を十分に検討し、17世紀英国の好古学研究におけるブリティッシュアイデンティティの探究に関して研究を深める。
現地調査・共同研究も積極的に実施し、カムデンとカムデンの後継者たちの好古学的研究手法にとくに注目して研究を発展させていく。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件、 招待講演 3件)

  • [国際共同研究] ヨーク大学/スターリング大学(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      ヨーク大学/スターリング大学
  • [学会発表] “Visualization of Historical Time”2018

    • 著者名/発表者名
      佐藤正幸 Masayuki Sato
    • 学会等名
      The 3rd INTH network Conference (University of Stockholm, Sweden)
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] “Philosophy and Practice of Writing History”2018

    • 著者名/発表者名
      佐藤正幸 Masayuki Sato
    • 学会等名
      The ICHTH Workshop meeting (University of Tallinn, Estonia)
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] “East Asian History of Historiology in Comparative Perspective”2018

    • 著者名/発表者名
      佐藤正幸 Masayuki Sato
    • 学会等名
      The NAMO Conference on World Historiography (University of Poznan, Poland)
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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