『百科全書』の編集史的研究──知の生成と転位

2021 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 17H02321
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: ヨーロッパ文学
• 研究機関: 新潟大学
• 研究代表者: 逸見 竜生 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (60251782)
• 研究分担者: 淵田 仁 城西大学, 現代政策学部, 助教 (00770554) ; 井田 尚 青山学院大学, 文学部, 教授 (10339517) ; 川村 文重 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 准教授 (40759867) ; 小嶋 竜寿 慶應義塾大学, 文学部(三田), 講師(非常勤) (50704269) ; 隠岐 さや香 名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (60536879) ; 小関 武史 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (70313450) ; 飯田 賢穂 青山学院大学, 文学部, 客員研究員 (90806663) ; 井上 櫻子 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (10422908) ; 寺田 元一 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (90188681)
• 研究期間 (年度): 2017-04-01 – 2021-03-31
• キーワード: フランス啓蒙思想 / 『百科全書』 / ディドロ / ダランベール / 近世書物史 / デジタルヒューマニティーズ

研究成果の概要

『百科全書』項目に参照された文献の①確定、およびその②目録化、を期間内に計画していた初期巻について実現することができた。その結果、『百科全書』が同時代のいかなる学知的言説に同テクストが主に依拠しているのか、執筆者たちの主要典拠のおおよその傾向を原典を参照しつつ把握することができた。第1巻についての項目、参照されたテクストは公開した。また、研究手法として援用したデジタルヒューマニティーズのプログラム開発も実現した。国際学会で成果の一部は発表を行った。

自由記述の分野

フランス文学・思想史

研究成果の学術的意義や社会的意義

近世ヨーロッパ思想の代表的な著作である『百科全書』の実証的な本文批判研究を、国際的な共同研究機関とともに実施し、これを主導した。同署の本文の諸相に関わる実証研究は20世紀後半から飛躍的に進展したが、解明すべき点はなお少なからず残されている。本研究は編集史的観点からその全容を試みたものである。本研究が開発したテクスト批評とその分析成果は国際的にも着目されるに至ったものであり、さらなる深化と洗練化が期待される。