研究課題
最終年度にあたる2020年度はコロナ禍により2019年度から準備してきた研究計画の変更を余儀なくされた。研究会の開催方法の変更のほか、海外をフィールドとする本研究メンバーの多くが十分な調査をおこなえず、さらに最終年度の中心的企画であったヴェロニク・タジョ氏の招聘を中止した。こうした異例な状況下において、年度始めの第1回の研究会で最終年度の研究計画の変更を確認し、第2回、第3回の研究会をそれぞれ2日にわたっておこなった。2020年9月5日、6日に開催された第2回研究会においては、三本の研究発表、すなわち、関谷雄一「シェイク・アンタ・ジョップ『熱帯化の警告』再考」、佐々木祐「『民衆』革命と文芸誌:80年代ニカラグア、“Nicarauac”誌をめぐって」、及び、佐久間寛 「マジョムート・ジョップ『唯一の解決策:全面的独立』」がなされた。2021年3月13日、14日に開催された第3回研究会では、研究成果の刊行にかかる検討ののち、二本の研究発表―佐藤幸男「太平洋のカビール人とフランス植民地主義の現在」、細田和江「アハロン・アミールと『カナン主義』」―がおこなわれた。また、同年本研究会は『プレザンス・アフリケーヌ(PA)』誌の研究と、この雑誌研究をさらに世界的視野から比較的に考察する世界文化資本研究(本科研費研究)という両軸をもって開催してきており、この2つの軸での研究成果の公刊を目ざして準備を進めている。具体的には、『プレザンス・アフリケーヌ』誌を包括的に紹介する翻訳集成の刊行(岩波書店にて出版予定)と、昨年度フランス、ストラスブールで開催された国際シンポジウムにかかる論集(フランスにて刊行準備中)、また、本研究会での発表を中心とした雑誌メディアでの発信を準備している。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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