研究課題
本研究プロジェクトは、第二言語学習者と継承語話者の言語習得および文法知識と意味理解に焦点をあて、理論的および実証的研究を行ってきた。最終年度の主な研究成果は以下である。1)日本語母語話者による日本語の文処理過程について、再帰代名詞の先行詞解釈(長距離束縛、主語指向性)と数量詞の解釈(目的語指向性)について、前年度までにオンラインタスク(眼球運動測定・自己ペース読み)とオフラインタスク(絵を用いた真偽値判断)を用いた実験を立案した。実験結果を基に、言語知識と即時処理について検討し、国際学会でその成果を発表した。2)米国に在住する日本語継承語話者を対象に(1)同様の調査を行い、日本語母語話者との類似点や相違点について、多角的に検討した。この成果は研究終了後に国際学会で発表予定である。3)日本に在住する中国語を母語とする上級日本語学習者を対象に(1)同様の調査を行い、日本語母語話者との類似点と相違点について、多角的に検討した。また、日本語を母語とする中級ー上級中国語学習者と中国語母語話者を対象に、中国語の再帰代名詞と先行詞の間の長距離束縛における阻止効果について、複数のオフラインタスクを用いて調査した日本語および中国語の第二言語学習者の結果を比較検討し、日中語の母語話者および第二言語学習者の意味解釈における類似点と相違点を明らかにした。国際学会でその成果を発表した。4)日本人英語学習者を対象に、英語の関係節の産出実験を行い、目的語関係節における介在効果を検証した。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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