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2018 年度 実績報告書

社会変容と民衆暴力

研究課題

研究課題/領域番号 17H02391
研究機関明治大学

研究代表者

須田 努  明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任教授 (70468841)

研究分担者 檜皮 瑞樹  東京経済大学, 史料室, その他 (00454124)
高江洲 昌哉  神奈川大学, 外国語学部, 非常勤講師 (10449366)
伊藤 俊介  福島大学, 経済経営学類, 准教授 (10737878)
宮間 純一  中央大学, 文学部, 准教授 (10781867)
趙 景達  千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (70188499)
武内 房司  学習院大学, 文学部, 教授 (30179618)
加藤 圭木  一橋大学, 大学院社会学研究科, 准教授 (40732368)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード社会変容 / 暴力 / 宗教対立 / 民衆運動 / 革命・反革命
研究実績の概要

2018年度、「社会変容と民衆暴力」をテーマとする共同研究は、日本近世・近代史、現代史を中心に、朝鮮近代史、ベトナム近代史の分野において研究を進展させつつ、フランス近世史にも研究領域を拡大した。具体的には、フランス革命期の暴力の問題を考察するため、千葉大学・大峰真理氏を招請し、パリ・ナント・リヨンでの巡見踏査を実行した。また、年間5回のカンファレンスを実行した(第1回から4回は公開)。以下がその詳細である。
第1回(7月15日)、仲松優子「フランス近世史における暴力と秩序化。第2回(9月21日)、中臺希実「フランスの博物館とアーカイブ」、須田努「革命と反革命の場から」。第3回(10月22日)、林進一郎「百姓一揆を捉え直す」。第4回(2月22日)大峰真理「近世フランス王国におけるカトリック信仰と反革命的運動の展開」。第5回(3月9日10日)、2018年度研究総括および、福島地域における戊辰戦争関係史跡巡見踏査。
メンバー各自の実績は以下となる。須田努:天狗党に関連する史料調査 埼玉県・茨城県地域での史料調査、文献収集。宮間純一:周防大島での巡見踏査と、戊辰戦争関係史料調査。伊藤俊介:真土村事件に関連する演劇・文芸作品の網羅的収集。趙景達: 3.1独立運動とこれを弾圧した暴力の問題についての先行研究の網羅的整理。武内房司:ベトナムの民衆宗教と異端の問題に関連する史料調査。加藤圭木:従軍慰安婦に関連する近年のメディアの動向に関する調査。檜皮瑞樹:アイヌ給与地問題に関する史料所在調査と文献収集。高江洲昌哉:「コザ暴動」関係史料収集と参考文献収集。また、須田努・趙景達・武内房司は、フランスにおけるフランス革命関連の巡見調踏査を実行した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2018年度から、共同研究の領域をヨーロッパ地域(フランス)にもひろげた。ナントをフィールドとして、フランス革命期における宗教と反革命の動向を暴力という視点から分析した。本年度は、共同研究メンバー各自のフィールド調査、史料収集を中心に実行した。それらの分析はまだ途中であるが、各人の成果は、5回のカンファレンスを開催し、メンバーで共有している。

今後の研究の推進方策

2019年度は、史料調査と巡見踏査を継続して行う。この成果に関して、年間5回のカンファレンスを開き、各人の調査の進展に関する報告を行う。また、本年度から、千葉大学大峰真理氏に分担研究者となってもらった。フランス革命期における、宗教と反革命の動向を考察してもらう予定である。さらに、ヨーロッパ地域への研究拡大の一環として、アイルランド独立戦争の動向も視野に入れる。また、中嶋久人氏を協力者にむかえ、福島地域と原発の問題を扱うこととする。史料調査・巡見踏査は、以下のように実行する。
①イギリス・アイルランド史料調査・巡見踏査。 宮間は、イギリス公立公文書館での史料調査 日本近代史(幕末期)関連する外交史料を確認する。また、研究代表の須田を中心として、アイルランド・北アイルランド地域において、アイルランド独立戦争・アイルランド紛争の様相を確認する。アイルランド史専門の崎山直樹氏(千葉大学)に同行を願う。
②各人の史料調査。須田努:天狗党に関連する史料調査 福井地域での史料調査、文献収集。宮間純一:長州藩諸隊に関連する史料調査・巡見踏査、および周防大島での巡見踏査を実行する。伊藤俊介:真土村事件(松木騒動)に関連する演劇・文芸作品の網羅的収集と分析を行う。趙景達: 3.1独立運動とこれを弾圧した暴力の問題について、史料調査と分析を行う。武内房司:ベトナムの民衆宗教と異端の問題に関連する史料調査と分析を行う。大峰真理:ナント虐殺に関連する史料調査と分析を行う。加藤圭木:従軍慰安婦に関連する記憶の問題につき、史料収集と分析を行う。檜皮瑞樹:アイヌ給与地問題の旭川市、明治10年代に集団移住が実施された新十津川町での史料調査を継続する。高江洲昌哉:「コザ暴動」関係史料収集を継続して行う。中嶋久人:福島原発設置時期に関する史料調査・分析を行う。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 「排外的ナショナリズムの形成と社会的影響」2019

    • 著者名/発表者名
      須田努
    • 雑誌名

      明治大学人文科学研究所『明治大学人文科学研究所紀要』

      巻: 第84冊 ページ: 48-92

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「「独立万歳」の政治文化と民衆」2019

    • 著者名/発表者名
      趙景達
    • 雑誌名

      『歴史評論』

      巻: 827 ページ: 32-43

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「三・一運動100年から何を学ぶか」2019

    • 著者名/発表者名
      加藤圭木
    • 雑誌名

      『歴史地理教育』

      巻: 891 ページ: 4-9

  • [雑誌論文] 「地域における明治維新の記憶と記録」2019

    • 著者名/発表者名
      宮間純一
    • 雑誌名

      『日本史研究』

      巻: 679 ページ: 129-156

  • [雑誌論文] 「シベリア出兵と米騒動」2018

    • 著者名/発表者名
      趙景達
    • 雑誌名

      『歴史地理教育』

      巻: 876 ページ: 4-9

  • [雑誌論文] 「清代民衆宗教に見る宗教的回心の諸相」2018

    • 著者名/発表者名
      武内房司
    • 雑誌名

      『アジア民衆史研究』

      巻: 23 ページ: 43-51

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「福島県の『食』についての海外の大学生の認識比較」2018

    • 著者名/発表者名
      伊藤俊介 沼田大輔らとの共著
    • 雑誌名

      『福島大学地域創造』

      巻: 第30巻第1号 ページ: 43-54

  • [図書] 『朝鮮の近代思想―日本との比較』2019

    • 著者名/発表者名
      趙景達
    • 総ページ数
      460
    • 出版者
      有志舎
    • ISBN
      490867230X

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公開日: 2019-12-27  

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