• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

ヨーロッパにおける地霊論の系譜と記憶の積層化に関する宗教社会史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17H02404
研究機関東京外国語大学

研究代表者

立石 博高  東京外国語大学, その他部局等, 学長 (00137027)

研究分担者 北村 暁夫  日本女子大学, 文学部, 教授 (00186264)
篠原 琢  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (20251564)
千葉 敏之  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (20345242)
林 佳世子  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (30208615)
伊東 剛史  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (10611080)
金井 光太朗  東京外国語大学, その他部局等, 名誉教授 (40143523)
相馬 保夫  東京外国語大学, その他部局等, 名誉教授 (90206673)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード地霊論 / ヨーロッパ史 / 思想史 / 宗教史 / 文化史 / ゲニウス・ロキ
研究実績の概要

今年度はまず、次年度にマドリードでの開催を計画している国際ワークショップに向けた準備を行なった。企画担当者である研究代表者と1名の研究分担者が11月にマドリードを訪問して現地担当者との間で交渉を進めるとともに、現地での史料・遺構調査を行なった。12月には国内研究会を開催し、次年度以降、本研究計画に参加予定の小野寺拓也氏(ナチス研究)による報告と質疑応答を行った。
また2月には、研究代表者及び研究分担者5名が参加して、マドリード市内、トレド、セゴビアにおいて研究課題に係る現地調査(マドリードの都市の堆積と、都市景観の変容がテーマで、アラブ人要塞時代、11世紀にはじまる中世市街区、スペイン帝国時代、ブルボン朝時代の都市発展)を共同で行なった。これにより、次年度に向けた準備を研究チーム全体で行なうことができ、また認識や論点を共有することができた。
とくにセゴビアでは、セゴビア市役所文化担当責任者であるクラウディア・デ・サントス女史、セゴビア市文書館館長ラファエル・カンタレーホ氏、同補佐イサベル・アルバレス女史、国立遠隔教育大学セゴビア校校長、応用経済学部教授ビクトル・ゴンサレス氏、同センター秘書エンリケ・ガリェーゴ氏、セゴビア市史クロニスタ(官選郷土史記録官)、理工科大学建築上級学校建築史元教授アントニオ・ルイス・エルナンド氏といった現地研究者や担当者の協力を得て、2日間にわたり、地霊研究の格好の研究対象であるゼゴビア市内の遺構(キリスト教・ユダヤ教・イスラーム教)と近郊の採石場(エル・エスコリアル宮をはじめ、多くの歴史建造物にスレート材を提供してきた場所)を訪問し、担当者から様々な話を聞く貴重な機会を得た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初、次年度のワークショップはローマでの開催を計画し、そのための準備を現地の提携研究者との間で進める予定であったが、スケジュール調整の不調のため、開催先を変更する必要が生じた。そのため、研究代表者を中心に、マドリードを開催地とする計画を練り上げ、現地研究者として本研究計画のパートナーとして相応しい提携研究者を探したところ、ムルシア出身の美術史研究者ホアキン・マルティネス・ピノ氏(スペイン放送大学専任講師)から快諾を得ることができ、そのための調整を進めている。また、2月に地霊論の格好の対象都市であるセゴビアやトレドでの合同調査を通じ、調査が大いに進捗し、研究チームの中で情報と論点を共有することができた。したがって、開催地の変更はあったものの、研究としてはおおむね順調に進展しているものと判断できる。

今後の研究の推進方策

今年夏(9月中旬)のマドリードでのワークショップの準備は順調に進んでいる。今年度は、まず7月に第5回の国内研究会を開催し、前年度の研究成果の総括を行ない、今年度の研究計画の実施について、担当者間での確認を行なう予定である。また、研究分担者2名が各々の研究テーマの課題を進めるために、海外での調査を行なう。マドリードでのワークショップ開催時には、ムルシア及びグラナダでの合同調査を実施する予定で、その際には本研究計画の1年目に招聘したグロリア・ラペーニャ・ガリェーゴ氏の協力を得ることになっている。年度末には、国内研究会を東京外国語大学にて開催し、今年度の研究成果の共有をはかるとともに、次年度の国際シンポジウムに向けた準備を進める予定である。

  • 研究成果

    (14件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (7件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (6件)

  • [雑誌論文] 世界市民フランクリンに見る対抗文化としてのコスモポリタニズム2019

    • 著者名/発表者名
      金井光太朗
    • 雑誌名

      日本18世紀学会年報

      巻: 33 ページ: forthcoming

  • [雑誌論文] 橋本伸也編著『せめぎあう中東欧・ロシアの歴史認識問題』(ミネルヴァ書房)への書評2019

    • 著者名/発表者名
      篠原 琢
    • 雑誌名

      東欧史研究

      巻: 41 ページ: 87-98

  • [雑誌論文] イスタンブル・聖ソフィアでの祈り2018

    • 著者名/発表者名
      林佳世子
    • 雑誌名

      アンジャリ

      巻: 35 ページ: 4-7

  • [雑誌論文] 犬吠埼灯台から考える「科学のリロケーション」2018

    • 著者名/発表者名
      伊東剛史
    • 雑誌名

      専修大学人文科学研究所月報

      巻: 291 ページ: 1-22

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Review of Daniel E. Bender, The Animal Game: Searching for Wildness at the American Zoo, Cambridge, MA: Harvard University, 20172018

    • 著者名/発表者名
      Takashi Ito
    • 雑誌名

      Isis

      巻: 109 ページ: forthcoming

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 主権国家再考(2018年度歴史学研究会大会〈合同部会〉)へのコメント2018

    • 著者名/発表者名
      篠原 琢
    • 雑誌名

      歴史学研究

      巻: 976 ページ: 186-190

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 2018年度歴史学研究会大会 近代史部会コメント12018

    • 著者名/発表者名
      相馬保夫
    • 雑誌名

      歴史学研究

      巻: 976 ページ: 122-124

  • [学会発表] 地霊論の歴史学的射程 ―歴史学における〈土地〉への情念の定位2018

    • 著者名/発表者名
      千葉敏之
    • 学会等名
      印刷博物館(第1回樺塾)
  • [図書] 歴史の転換期4 1187年 巨大信仰圏の出現(総論および第4章・5章を担当)2019

    • 著者名/発表者名
      千葉敏之
    • 総ページ数
      forthcoming
    • 出版者
      山川出版社
  • [図書] 歴史の転換期5 1348年 気候変動と生存危機(総論を担当)2019

    • 著者名/発表者名
      千葉敏之
    • 総ページ数
      forthcoming
    • 出版者
      山川出版社
  • [図書] イタリア史10講2018

    • 著者名/発表者名
      北村暁夫
    • 総ページ数
      304
    • 出版者
      岩波書店
  • [図書] 歴史の転換期第9巻 1861年 改革と試練の時代2018

    • 著者名/発表者名
      北村暁夫
    • 総ページ数
      259(212-259)
    • 出版者
      山川出版社
  • [図書] スペイン帝国と複合君主政2018

    • 著者名/発表者名
      立石博高
    • 総ページ数
      251
    • 出版者
      昭和堂
  • [図書] Flying Penguins in Japan's Northernmost Zoo', in Tracy McDonald and Dan Vandersommers (eds),Zoo Studies: A New Humanities, Montreal2018

    • 著者名/発表者名
      Takashi Ito
    • 総ページ数
      forthcoming
    • 出版者
      McGill-Queen's University Press

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi