研究課題
科研最終年度の本年度は、各自の研究深化に勉めた。豊田と研究協力者の奧山は、まずこれまでの調査遺跡との比較検討すべく、港湾都市トリエステ、アクイレイア、ラヴェンナでの現地見学を行い資料収集に勉めた。その上でオスティア・アンティカに正式調査で入った。だがエルコラーノ、ポンペイは滞在期間内に公式許可が間に合わず、やむなく一般見学をおこなうにとどまった。とはいえ奥山の落書き調査に関してはみるべき成果を挙げることができた。坂口(研究協力者)・西山・堀・池口は、それぞれこれまでの研究・調査の延長線上での、とりわけ赤外線撮影・3Dレザー調査を含めての現地調査・研究成果の深化を果たすことができたのは特筆に値し、その成果は現地遺跡管理事務所から髙く評価されている。新規メンバーの渡部・江添・鷲田は、現地遺跡管理事務所・研究者との交流を深め、おのおの初期の調査対象を修正しつつ、独自の視点で研究・調査の展開に勉めた。本科研にとりとりわけ大きな期待を寄せていた渡部については、遺跡がローマ空港・軍事施設に隣接していたゆえをもって、ドローンの飛行許可がおりなかったのは大きな誤算であった。しかしその経過の中で、公開はできないが、遺跡管理事務所が所有していた中高度からの航空写真の入手が許され、それによって埋蔵遺跡の痕跡地点が明らかになったことは一大収穫というべきであろう。以上の詳細は、後述する本報告書での研究業績一覧、および後日作成アップ予定のウェブ報告(欧文並記)で広く公開される予定である。ところで、オスティア・アンティカ遺跡管理事務所では、本年度、人事上での大きな変化があった。これまで我々の調査に手厚い協力を惜しまなかったマルコ・サンジョルジョ測量部長が定年退職したことである。この点で、我々の科研調査もある意味でいい区切りを迎えたとの思いも強い。氏には深甚なる感謝の意を表しておきたい。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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