研究課題/領域番号 |
17H02432
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
荒又 美陽 明治大学, 文学部, 専任教授 (60409810)
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研究分担者 |
大城 直樹 明治大学, 文学部, 専任教授 (00274407)
半澤 誠司 明治学院大学, 社会学部, 准教授 (20514954)
山口 晋 目白大学, 社会学部, 准教授 (50507712)
小泉 諒 神奈川大学, 人間科学部, 准教授 (70756246)
杉山 和明 流通経済大学, 経済学部, 准教授 (90564930)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | オリンピック / メガイベント / 開発 / 都市計画 / グローバル化 |
研究実績の概要 |
2018年度最大の成果は、8月にカナダのケベック・シティで行われた国際地理学連合地域カンファレンスにおいてメガイベントに関するセッションを組み、2つの枠をもらって口頭発表を行ったことである。研究組織6人が全員発表することができ、国際的な都市研究者やメガイベント研究者と意見交換を行うことができた。議論は単純な質問に答えるというのではなく、より深い研究を進めるための手がかりとなるものが多く、2019年度の原稿執筆のために大きな前進となった。 より具体的には、杉山は東京2020に向けたセキュリティ対策の批判的検討、半澤はリオ2016の都市開発、山口は長野1998の施設管理、大城は東京1964から2020への通時的変化、小泉は東京の共時的都市開発全体で見た東京2020の意味、荒又はロンドン2012、パリ2024と比較した東京の位置づけについて発表した。これらは昨年度の成果として2018年度中に刊行されたE-journalGEO誌上での議論をさらに肉付けしたものである。 また研究代表者の荒又は、昨年度日本で講演をしてもらったヒュン・バン・シンさんの招きで、12月に大邱で行われた東アジア批判地理学会で報告を行った。平昌オリンピックの問題点を1972年札幌オリンピックと比較するものであり、やはり2019年度前半に共同執筆中の論文に大きく資するものであった。 これらの成果を受けて、荒又はさらに2019年2月にデュースブルク・エッセン大学の招きを受け、東京2020年オリンピックに関するワークショップに参加し、基調講演を行うことができた。以上から、2018年度は2017-18年度の研究成果を国際的な場で議論する機会に恵まれたといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2017年度は共著論文、2018年度は国際学会での共同発表というように、研究組織全員で順調に成果を上げている。2019年度は経済地理学会での特集号に寄稿する予定であり、その成果をさらに英語で発表するための準備も行っている。2018年2月に現地で見ることができた平昌オリンピックについても共同執筆が進んでおり、全体として非常に順調であると考える。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間の2年目を終え、2019年度は経済地理学会の特集号で研究組織全員に加え、別の観点からオリンピックを研究している研究者2名とともに論文を1本ずつ執筆する予定である。その後、国際的な公刊(論文あるいは書籍としての出版)を目指し、どのような内容でどこに発表するかを検討していく予定である。日本地理学会の叢書などの形も検討する。2020年度はオリンピックの実際の様子を観察するとともに、国際シンポジウムなどを企画し、成果を世に問う予定である。
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