研究課題/領域番号 |
17H02452
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
興津 征雄 神戸大学, 法学研究科, 教授 (10403213)
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研究分担者 |
近藤 圭介 京都大学, 法学研究科, 准教授 (00612392)
RIMINUCCI Michela 神戸大学, 国際連携推進機構, 特命講師 (00734899)
八田 卓也 神戸大学, 法学研究科, 教授 (40272413)
濱本 正太郎 京都大学, 法学研究科, 教授 (50324900)
関根 由紀 神戸大学, 法学研究科, 教授 (60379493)
大西 楠・テア 専修大学, 法学部, 准教授 (70451763)
渕 圭吾 神戸大学, 法学研究科, 教授 (90302645)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | グローバル法 / グローバル化 / 行政法 / 正統性 |
研究実績の概要 |
国境を越えた人・物・サービス・資本の移動が活発になることを「グローバル化」と呼ぶとすると,グローバル化は,国民国家=主権国家体制に支えられてきた政策決定・法形成の正統性の構造に新たな要素をもたらしている。本研究は,従来の正統性構造がグローバル化に対してどのような対応をとっているかを,「再国家化」(国家による正統性の維持・回復)と,「脱国家化」(国家から離れた当事者自治による正統性の構築)という2つの軸に沿って解明することを目的としている。 研究期間2年目である2018年度は,6月に国際公法学会(International Society of Public Law)年次大会において,プロジェクトの中間報告の意味を持つパネル報告を行い,外国研究者を含む参加者からフィードバックを得られたのが,大きな成果であった。ただし,パネルの内容を活字にして発表することは,次期以降の課題となった。また,7月には,外国人研究者を招聘して,オンライン・プラットフォームに関する国際研究会を開催し,9月には,日本人研究者を招聘して,国際通貨金融法に関する研究会を開催した。これらの分野は,法のグローバル化に関する参照領域として重要なものであるが,メンバーの中にはそれぞれ専門家がいないため,プロジェクトの知見を補う意味で,きわめて有益なものであった。なお,さらに外国人研究者を招聘して,移民に関する国際研究会を開催することを計画していたが,これは残念ながら相手方の所属研究機関の事情等により,実施することができなかった。 これらの研究成果は,各メンバーが,日本語および英語により,論文や学会発表の形で発表している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
6月に国際公法学会(International Society of Public Law)年次大会において,プロジェクトの中間報告の意味を持つパネル報告を行い,外国研究者を含む参加者からフィードバックを得ることができた。これによって,研究プロジェクトのこれまでの成果と,これからの方向性を見定めることができたことが,大きな理由である。また,外国人研究者を含む外部研究者を招聘して研究会を随時開催し,プロジェクトに知見を補っていることも,成果として数え上げることができる。研究代表者および研究分担者は,それぞれ研究成果を発表しており,一部研究会が予定通り開催できなかったことを差し引いても,おおむね順調に進展していると評価することができる。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は,7月にチリで開催が予定されている国際学会に再びパネルを応募し,報告することを計画している。また,メンバーまたは外部研究者による研究会も,随時予定している。こうした活動を通じて,研究成果を国際的に発信し,外国の研究者と積極的に意見交換を行うことが今後の方策である。
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