研究実績の概要 |
これまでに収集した資料の分析を重点的に行い、代表者の川島真を中心に国内では東洋文庫など、国外は台湾の国立台湾図書館、アメリカのスタンフォード大学フーバー研究所などで補足的に資料を閲覧・収集した。個別の研究では、茂木が「普遍と特殊――近現代東アジアにおける秩序構想の語り方」という学会発表、著作『アジアの歴史と文化――東アジア世界の構造変動の諸相とその歴史的淵源』の刊行をおこない、岡本が「近代東アジアの「主権」を再検討する――藩属と中国」という学会発表・論考発表で、主権をめぐる東アジアでの比較研究をおこなったほか、『腐敗と格差の中国史』などの著作をまとめ上げ、青山は「「強国外交」を進める中国と日本の役割」「Power and Motivation in China’s Foreign Policy」など内外で論考を発表した。川島は、“Xi Jinping’s Diplomatic Philosophy and Vision for International Order: Continuity and Change from the Hu Jintao Era”, Asia Pacific Review, Volume 26, 2019などで中国の周辺外交を歴史的視座から論じ、国際学会・国内学会で精力的に発表をおこなったほか、編著の『中国の外交戦略と世界秩序―理念・政策・現地の視線』などを刊行した。最終年度に相応しい内容でそれぞれが成果をあげた。また、東アジア国際関係史研究会を6回開催した(任天豪「冷戰與臺灣」(2019/7/9)、徐浤馨「台湾から見たインド太平洋戦略」(8/2)、岡田将「通訳から見た中国」(9/23)、「近代依頼の中国の教育改革座談会」(9/30)、座談会「如何面向新時代中日関係」(2020/1/14)、高勝文「日中両国はどう付き合うべきか」(2/3))。
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