研究課題/領域番号 |
17H02581
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
徳賀 芳弘 京都大学, 経営管理研究部, 教授 (70163970)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | のれん / M&A / オーガニック・グロウス / 規則的償却 / 減損 / 会計基準 / 国際財務報告基準 / 経団連 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,「(取得)のれんの「規則的償却+減損処理」vs. 「損処理のみ(非償却)」という会計基準を巡る世界的な論争の解決に貢献をすることである。本研究では、のれんの会計処理に関する理論的研究・実証研究を包括的に調査・整理した上で、 作成者(3018社)及び利用者(673名)に質問票調査を実施して、対立の原因が理論的及び現実認識の両方における相違にあることを指摘した。質問票調査の結果、IASB及びFASBにおける議論とは異なり、利用者も約60%が規則的償却+減損という処理を支持していることが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
会計学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は,作成者(経団連加盟企業1379社と非加盟東証上場企業1339社)及び利用者(673名)に対する質問票調査を通して、これまで提起されてきた複数の仮説(①日本では、経団連による意見の統一が行われているので規則的償却の支持者が多い。②オーガニック・グロースの企業は規則的償却を支持する。③のれんの割合の大きい企業ほど非償却・減損を支持する)のうち、①と②は有意に支持されず、③のみが支持されたことである。また、支持の理論的な根拠について、作成者・利用者を問わず、フロー重視の会計観に基づく回答が多かったことは、論争において何が対立の原因かを考える上で論争解決への糸口となる可能性がある。
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