研究課題/領域番号 |
17H02597
|
研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
片岡 栄美 駒澤大学, 文学部, 教授 (00177388)
|
研究分担者 |
村井 重樹 島根県立大学, 総合政策学部, 講師 (00780230)
川崎 賢一 駒澤大学, グローバル・メディア・スタディーズ学部, 教授 (20142193)
廣瀬 毅士 東京通信大学, 情報マネジメント学部, 准教授 (20571235)
瀧川 裕貴 東北大学, 災害科学国際研究所, 助教 (60456340)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 文化 / 文化資本 / ディスタンクシオン / ライフスタイル / ハビトゥス / 社会調査 / グローバル化 / 体育会系 |
研究実績の概要 |
2018年度は、2種類の全国規模の量的調査(質問紙調査)を実施したほかに、海外文献の翻訳、著書・論文の執筆、海外研究者を交えたワークショップの開催、学会シンポジウムの招待講演などを実現させた。詳細は以下の通りである。 (1)「文化とライフスタイル全国調査」を企画し、文化実践や価値意識、ハビトゥス、ライフスタイル、メディア経験等に関する詳細な調査を実施した。サンプリングは18歳以上~60歳未満の男女を母集団として層化2段無作為抽出法により200地点を抽出したあと、全体で4000名を抽出した。調査方法は郵送法で質問紙調査を実施し、質の高いデータを得ることができた。(2)全国規模の大学生調査(質問紙調査)を実施した。(3)上記の2つの量的調査を企画し実施する前に、予備調査として、若者世代に対するデプス・インタビュー調査を実施した。(4)研究代表者の片岡は、昨年実施した大学生調査データを分析し、2本の論文を執筆した。そのうち1つはスポーツとジェンダー学会シンポジウムでの招聘講演を依頼され、論文を執筆した。(5)片岡は文化に関する過去の研究成果を単著としてまとめた(2019年6月刊行予定)。(6)分担者の村井を中心に、食に関する海外文献の翻訳作業を行った(刊行予定あり)。(7)分担者の川崎はグローバル化と文化の関連をシンガポールの文化政策から検討し、論文および報告を行った。(8)イギリスの海外研究者2名を交えたワークショップを駒澤大学で開催した(2018年5月)。(9)調査票検討や分析法に関する研究会を駒澤大学で数回、開催し、上記のような研究の企画と推進を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2018年度は、2種類の量的調査(質問紙調査)とインタビュー調査を実施した。質問紙調査の1つは、「文化とライフスタイルに関する全国調査」であり、文化実践や価値意識、ライフスタイルに関する詳細な質問紙調査を企画し、2019年1月末~2月に実施した。調査会社の都合により、調査の開始が予定より少し遅延したが、年度内に終了することができた。調査は郵送法で行い、サンプリングは層化2段抽出法により全国から200地点を選び、4000名の男女(18歳~59歳)を対象として調査を実施し終了した。ただしこの調査のあとに予定していたインタビュー調査については、時間の関係で実施を翌年度にすることになった。 また2つめの量的調査は全国規模の大学生調査(質問紙調査)であり、20校の大学からの回答を得た。大学生調査は当初は計画していなかったが、昨年の実績があったこともあり、実施することができた。 代表者は学会シンポジウムの招待講演を依頼され、講演を行い論文も執筆した。また単著をまとめる作業のほか、分担者とともに食の社会学の研究を進めた。 2018年度は全国調査の実査を行うことを中心にプロジェクトを推進することができたので、当初の研究計画は概ね順調に完了している。また昨年度までの研究成果を論文や単著の形にするという実質的な作業もできたので、成果は着実に蓄積されている。
|
今後の研究の推進方策 |
2019年度はインタビュー調査による質的研究を行うことで、量的調査から得られた知見を補完する予定である。これ以外は、研究成果の学会発表を中心として、調査データを分析することを研究メンバーと研究協力者によって行う予定である。また分析結果を学会で報告するとともに、論文にまとめる作業を各自が行う。 学会報告としては、日本社会学会でのテーマ部会を構成し、メンバーが報告する。さらに日本教育社会学会においても学会報告を行う予定である。 また研究成果を大学紀要等に投稿し、研究成果を活字化し、論文にまとめていく。 研究成果を社会的に還元するために、2020年3月に駒澤大学で公開のワークショップを開催する予定である。さらに「文化とライフスタイル調査」の結果概要を、大学ホームページで公開することを予定している。大学生調査については、協力してくれた各大学ごとの結果を報告することで、協力してくれた大学に結果を還元する。
|