研究課題/領域番号 |
17H02603
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研究機関 | 西南学院大学 |
研究代表者 |
北垣 徹 西南学院大学, 文学部, 教授 (50283669)
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研究分担者 |
山根 明弘 西南学院大学, 人間科学部, 教授 (10359474)
中馬 充子 西南学院大学, 人間科学部, 教授 (40261078)
川上 具美 西南学院大学, 人間科学部, 准教授 (50631272)
田中 友佳子 (田中友佳子) 九州大学, 人間環境学研究院, 学術協力研究員 (70707174)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 優生学 / 優生政策 / 社会衛生学 / 家族計画 / ゲノム科学 |
研究実績の概要 |
2019年度の研究については、まず6月14日(金)に年度の研究計画を策定する会合がもたれ、個人研究を遂行していく傍ら、9月に各自の研究成果を報告する研究集会を開催することが決定された。この決定に基づき、9月19日(木)15時より西南学院大学学術研究所第一会議室にて研究集会が開催された。当集会において研究代表者の北垣徹は、「食生活と優生学」と題した報告を行い、優生学と社会衛生学の関連を示した。19世紀末から20世紀初頭にかけて、西ヨーロッパや北米、日本では、増加する人口・移動する人口にたいして、いかに効率的に食料を供給すべきかということが重大な問題となる。より具体的には、工場や軍隊において、どのような食材をどれくらい、どのようなかたちで提供すべきかという問題、また、貧困層はどのような食生活を送っているのか、一日の摂取カロリーはいくらか、食費はいくらか、それは収入にたいしてどれくらいの割合を占めるのか、といった問題が問われるようになる。こうした問いに答えるべく、医学・生理学・社会学・経済学等のディシプリンが交差するなかで形成される知が「社会衛生学」であり、それは優生学を担うのと同じ人物によって、同じ時期に形成される。本報告では、暉峻義等『社会衛生学』(1935)を主として取り上げ、食料問題に含まれる優生学的発想を明らかにしようと試みた。また当研究集会では、藤井陽一による報告「未来社会における社会的諸関係の総体としての人間の本質と新優生学」、田中友佳子による報告「1970年代大韓家族計画協会の啓蒙活動と優生思想:『幸福への招待――家族計画123問答集』に関する考察」、河島幸夫による報告「賀川豊彦の優生思想と〈弱者の権利〉論」、山崎喜代子による報告「遺伝学者駒井卓の優生学批判と現代ゲノム科学から見た検証」なども行われた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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