研究課題/領域番号 |
17H02608
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
末弘 美樹 兵庫県立大学, 国際商経学部, 教授 (50389095)
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研究分担者 |
小田 栄子 神戸医療福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (10833676)
佐藤 寧洋 大阪電気通信大学, 情報通信工学部, 准教授 (80571554)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 経済連携協定(EPA)外国人介護福祉候補者 / 外国人介護福祉士候補者 / 介護福祉士国家試験 / e-Learning型学習 / 事前学習支援 / インドネシア / 情報通信技術(ICT) / Web教材 |
研究実績の概要 |
経済連携協定(EPA)に基づく外国人介護福祉士候補者の受け入れ開始後、複雑かつ深刻な問題が噴出している。そのひとつが、EPA介護福祉士候補者の国家試験合格率の伸び悩みである。受入れ施設は、多くの時間と資金を投入し、その育成に努めてきた。しかし第1陣の結果は6割が国家試験に不合格であった。日本政府の期待を裏切り、2010年から3年間は、EPA候補者の数は落ち込んだ。 そこで、本研究の目的は、質の高い人材の確保を最終目標に、受け入れ直後から、EPA介護福祉士候補者が貴重な戦力として即座に協働できるように、また受入れ施設の投資(時間と資金など)が最小限で済むように、訪日前から取り組みが可能となる 情報通信技術(ICT)を利用した国家試験対策を含めた介護福祉士の専門性と職業能力向上を目指したe-Learning型教材の拡充と教育的効果の検証である。 H31年度においては、1)昨年度に続き、国家試験の過去問のみならず、介護福祉に特化した日本語や介護職の専門性や職業能力に関する教材を引き続き追加した。「医療的ケア」の領域については、それについて教授資格がある看護師でなければ教えられないという条件があることが判明したため、ビデオ教材の撮り直しが必要になった。またその適任者の選定と教材の作成し直しに予定よりも時間を要した。2)経済連携協定に関する最新の状況を探るため、劇的に経済発展が進んでいるインドネシアで現地調査を行った。協力校に協力継続を依頼した。3)EPA介護福祉士候補者に試作品を利用してもらう予定をしていたが、コロナ禍により協力校への依頼および利用説明等が実施できなかった。翌年への課題として残った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「医療的ケア」の領域については、教授資格がある看護師でなければ教えられないという規定があることが判明したため、ビデオ教材の撮り直しが必要になった。その適任者の選定と教材の作成し直しに時間を要した。またコロナ禍の影響を受け、年度末に協力校を訪問し、試作品の利用依頼等の実施ができなかったことも計画が遅れている主な理由である。
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今後の研究の推進方策 |
1)教材をすべて完成させる。 2)協力校に依頼し、学習者のデータを収集し、教育的効果や学習の効率性などを試験的に分析する。 4)劇的に経済発展が進んでいるインドネシアに現地調査に出かけ、経済連携協定に関する最新の状況を探る。また現地の研究協力機関において情報交換を行い最新の状況を把握する。そして本研究に必要なネットワークをさらに広げる。 6)最終年度の本格的なダイナミック教材の評価を行うとともに、結果を公表する。
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