研究課題/領域番号 |
17H02647
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研究機関 | 関西福祉科学大学 |
研究代表者 |
八田 武志 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 教授 (80030469)
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研究分担者 |
岩原 昭彦 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (30353014)
伊藤 恵美 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (00314021)
八田 武俊 岐阜医療科学大学, 保健科学部, 准教授 (80440585)
長谷川 幸治 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (50208500)
鈴木 康司 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (60288470)
木村 貴彦 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 教授 (80379221)
吉崎 一人 愛知淑徳大学, 心理学部, 教授 (80220614)
堀田 千絵 関西福祉科学大学, 教育学部, 准教授 (00548117)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高次脳機能 / 中高年者 / 注意 / 記憶 / 実行系機能 / 加齢 |
研究実績の概要 |
本研究は八雲研究の一部として蓄積した認知、運動、循環動態、遺伝子情報等を基盤とし、個人特性を反映させた高次脳機能低下を鈍化するための介入プログラムの開発を目的としたものである。これまでの17 年間に中高年者の言語・注意・記憶・空間機能など高次脳機能検査及び日常生活資料の蓄積を行ってきており、この縦断研究期間を延長させるための資料取集を本年度は8月23-26日の期間に実施した。 本年度は累積資料に基づく個人特性対応型介入への基礎資料として、縦断的データに基づく次のような検討を行ない、国内外で結果を公表した。1)縦断データの加齢に伴う回帰係数を個人別に算出し、筋運動系機能との関連の検討を行い、結果は国際誌に発表した。2)整形外科班では、認知検査得点と運動習慣、筋運動系機能検査得点との比較を行った。その結果、65歳以上で11年間継続して運動習慣を維持できた住民は6%に留まり、運動習慣を継続した対象者の認知機能検査成績は優れた。健康維持に良いとする保健施策を長期間継続させることが如何に難しいかを示しており、習慣を継続させる戦略の工夫が重要なことを再確認させるものである。この結果は国際誌に発表した。3)実行系機能のinhibition要素を簡便に測定できる質問票の作成し、その標準化検証を行った。これらは2編の国内学術誌に発表した。4)縦断データに基づいて、実行系機能のうちのupdating機能(D-CAT)とinhibition機能(Stroop)対応検査成績に加齢に伴う回帰直線の勾配を比較する検討を行い結果は国際誌に投稿中である。5)生化学・遺伝子班との共同で認知機能とserum microRNA-20a, -27a, and -103aとの関連を検討した研究成果を国際誌に発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の基本部分は八雲町住民検診事業に参加し各種資料の収集をすることであり、このことについては予定通り進めることができた。収集したデータの電子化、過去のデータとの合成作業はやや遅れ気味であるが着実に進んでいることは間違いなく、概ね問題なく進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今年も当初の計画に沿って推進させる予定である。計画推進上に特段の問題はない。
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