研究課題
本研究は、留学生を日中の教育交流史の重要なアクターとして位置づけ、明治以来の中国人留学生と日本との関係を「教育」の交流という視点から捉えなおすことで、日中間の人的往来がもたらしてきた正負の遺産を明らかにするとともに、日本における研究蓄積を中国語圏に発信していくことで、東アジアの高等教育研究の交流を実現することを目的とする。2017年には中国の大連と天津にて開催された国際シンポジウムに参加し、2018年には、中国の江蘇師範大学と神奈川大学にて国際円卓会議「日中関係史研究を考える」を開催し、2019年には、台湾で開催された国際シンポジウム「東アジア日本研究者協議会第４回大会」に参加し、日本側の優れた研究成果を欧米と中国、台湾の研究者に紹介することができた。これら各種シンポジウムで発表された論考は、孫安石・大里浩秋編著『中国人留学生と「国家」・「愛国」・「近代」』（東方書店、2019年3月）として刊行することができた。現在、この論文集の中国語訳（初稿）を完了し、中国社会科学院出版社（北京）からの出版に向けた申請を行っている。日本国内の調査としては、東京大学文書館、京都大学文書館、東北大学資料館が所蔵する明治から昭和に至る中国人留学生と日中関係に関する調査を実施したが、まだ、未発掘の資料群が数多く保存されていることを確認できた。特に、旧制高校の第一・二・三高に、明治時期の中国人留学生に関連する資料が大量に保存されていることを発見できたことは今回の共同研究では予期していなかった研究成果であり、今後、これらの資料調査を更に進めて行かなければならない。以上の科研の共同研究についてはすべて研究会のホームページhttp://chineseovers.jugem.jp/に公開している。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (6件) (うちオープンアクセス 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 4件、 招待講演 5件) 図書 (4件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
『アジア文化研究所研究年報』（東洋大学アジア文化研究所）
巻: 第54郷 ページ: 18-32
『大学史紀要』明治大学史資料センター
巻: 26 ページ: 21-23
巻: 26 ページ: 30－31
巻: 26 ページ: 19－20
『東洋大学社会学部紀要』（東洋大学社会学部）
巻: 第57-1号 ページ: 21-38
国際教養学研究（千葉大学）
巻: 4号 ページ: 17-35
http://chineseovers.jugem.jp/
