研究課題/領域番号 |
17H02704
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
伊藤 直之 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (20390453)
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研究分担者 |
井田 仁康 筑波大学, 人間系, 教授 (20203086)
由井 義通 広島大学, 教育学研究科, 教授 (80243525)
原田 昌博 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (60320032)
宇都宮 明子 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (40611546)
山田 秀和 岡山大学, 教育学研究科, 准教授 (50400122)
阪上 弘彬 兵庫教育大学, その他部局等, 助教 (30791272)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 資質・能力 / ワークショップ |
研究実績の概要 |
2018年度は、資質能力の多様性、学際性、構造化に着目したグループ別に、諸外国を対象にした研究調査を進めるとともに、日本や諸外国の学校教師・実践家との協働的なワークショップおよび国際的な授業実践の企画・実施を行った。 多様性に着目する研究グループの成果としては、ドイツ語圏における地理歴史教育論には、地理歴史教育ならではのコンピテンシー育成論があり、これらの見識を活用して、高等学校新科目「歴史総合」を見据えた歴史授業づくりワークショップを企画した。2018年度に広島県内での開催を模索していたが、集中豪雨被害による影響を考慮し、2019年度に延期し、実施することができた。 他方、学際性に立脚した資質能力論研究グループとしては、2018年8月4日に英国Hodder Education社の地理教科書著者ジョン・ウィドウソン氏を招き、鳴門教育大学において国際協働セミナー「未来の社会をつくるための教科書の活用方略を考える~イギリスと日本の『資質・能力』~」を開催し、地理教科書で探究学習を導くための講演とワークショップを実施した。そして、その知見を生かして、同ワークショップに参加した徳島県内の学校教師とともに日本ならではの情意的な資質・能力を喚起する地理授業を開発した。当授業は、2018年8月末にドイツ・ニーダーザクセン州のLise Meitner Gymnasiumを訪問して実践し、日本とドイツの高校生の資質・能力の差異の他、現地教師からの授業評価などの資料を得ることができた。 資質能力の構造化グループについては、ドイツ語圏の地理カリキュラム作成者、歴史教育研究者らと接触し、コンピテンシーの類型と各種学会の提起するコンピテンシー・モデルについて聞き取りを行ったほか、ベルリンの国会図書館などの文献調査などから、ドイツの教育団体が設定する学習活動等から、望まれる資質能力の抽出・構造化を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、2018年8月に歴史授業づくりワークショップを予定していたが、同地域における豪雨被害を考慮して、2019年度に延期して実施した。そのため、ワークショップの成果にもとづく授業開発と実践に遅れが生じているため。
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今後の研究の推進方策 |
(1)資質・能力の学際性・多様性を反映させた地理歴史授業づくりワークショップにもとづく授業開発と実践 (2)研究成果の社会発信と学校現場への普及のための研究成果報告書の作成
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