研究課題/領域番号 |
17H02706
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
押谷 由夫 武庫川女子大学, 教育研究所, 教授 (50123774)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 道徳教育改革 / 特別の教科道徳 / 道徳の授業改善 / 総合単元的道徳学習 / 学校、家庭、地域連携による道徳教育 |
研究実績の概要 |
今年度は大きく次の5つを中心に研究を行った。 1 現在取り組まれている道徳教育の実践研究についての分析では、「特別の教科 道徳」を要とする道徳教育について、全面実施となった小学校を中心に、授業改善と教科書の活用、評価の研究実践を中心に研究を行い、成果をまとめた。 2 アンケート調査の結果の分析と継続的アンケート調査の実施については、2017年度の3月に行ったアンケート調査の分析を行い、日本道徳教育学会で発表した。また、2018年度調査を3月に行った。 3 外国の道徳教育研究者との共同研究においては、アメリカのニューヨークで現地調査と現地交流研究会を行った。学校教育と同時に社会教育における道徳教育について、さまざまな団体や教育機関における取組み、学校との連携などについても調査することができた。ニューヨークの倫理協会において日本での研究成果について発表し研究交流を深めることができた。ドイツについては研究協力者に現地研究をお願いし、道徳教育の動向をまとめてもらった。 4 日本の道徳教育実践について、協力校との連携による研究では、特に、人権教育の基盤となる道徳教育の展開という視点からの研究を行った。また、ノート指導については、子どもたちの自己評価・自己指導能力の育成という視点からの研究を行った。 5 研究成果の発表については、日本道徳教育学会における発表、ニューヨークの倫理協会における発表、冊子による発表を行った。また、ホームページに、それらの内容についてアップした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
全国の小学校、中学校を対象にしたアンケートを実施したことから、全国の実態を把握し、自由記述による情報を収集できたことから、研究内容を深めることができた。またアメリカでの現地研究・研究交流において、社会教育における道徳教育という広い視野から研究交流ができた。これらの成果は当初予想した以上のものがあった。他の研究計画においては、ほぼ計画通りに順調に進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
全国アンケートは継続して行い、実態を分析するが、昨年の調査との比較を行い、全国の学校現場における道徳教育の推進状況や課題を的確に把握し、本研究の趣旨に応じた道徳教育プログラムの開発を、学校現場のニーズや要望に応える形で進めていきたい。また、大きな道徳教育改善が進んでいるときだけに、フォーラムを関東と関西で開催し、研究成果の一部公表を行い、学校現場に還元していく予定である。更に外国の道徳教育については、アジア、ヨーロッパについて、文献を中心とした分析を進めていく。うまく調整できれば現地研究も行いたい。協力校との研究実践は、今年度から「特別の教科道徳」が全面実施されている中学校にも広げて、特に発達段階に応じた道徳教育の進め方について研究を深めていく予定である。
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