研究課題
基盤研究(B)
本研究課題では、超分子ナノファイバーのさらなる高機能化と実用性の獲得を目的に、音・電気・光・熱などの複数の物理刺激に反応して、形態、状態、性質を可逆的に変化させることのできるスマートナノファイバーの開発を企てた。新たなπ共役配位子を合成し、その置換基変換によるサイズや構造の制御、及び金属変換による光学的・電子的性質の制御ができるまったく新しい金属-有機一次元配位ポリマーの開発に成功した。
有機化学
本研究において開発した金属-有機一次元配位ポリマーは、金属と有機配位子間に強い配位結合を形成し、またそれらの間で強い電子的相互作用を有することが明らかになった。本研究では、安定で高い重合度を有する金属-有機ハイブリッドポリマーの合成法についての学術的基礎を構築することができた。このような金属-有機ハイブリッドポリマーは、現在産業利用されているポリマーにはないユニークな光学的性質、および高い導電性や磁性を示すプラスチックや繊維材料となりうる可能性がある。