本研究で確立を指向した技術を応用することで、触媒や電池反応の挙動の観察結果を、電子線の効果を考慮することなくそのまま議論することが可能となる。それによって、例えば、単一粒子ごとの触媒活性を定量化し、構造との因果関係を明らかにしたり、電池電極表面でのデンドライト核生成や成長と電極構造との関係性を定量的に解明できる。これらの知見は各種材料の性能向上や新機能発現のための設計指針を示すものとなる。さらに本手法は様々な環境変調に応用可能であり、多岐に渡る機能性材料で『純粋』な解析が実現できるという広範な波及効果が期待される。それは学術界のみならず産業界にも大きく貢献するものと言える。
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