研究課題/領域番号 |
17H02802
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
光工学・光量子科学
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
板倉 隆二 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 光量子科学研究部, グループリーダー(定常) (80334241)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | プラズマミラー / 時間分解反射分光 / 周波数分解光ゲート法 / 高次高調波 / 真空紫外 |
研究成果の概要 |
プラズマミラーの反射を用いた全光学的パルス波形計測法であるプラズマミラー周波数分解光ゲート法(PM-FROG)が 20 fs 程度の幅を持つパルスに有効であることを実証した。波長160 nm の真空紫外パルスに対して、フーリエ変換限界に近い 20 fs の複素振幅を求めることに成功した。また、生成したプラズマ反射の空間依存性も観測できた。 水の液膜ジェットを用いたPM-FROGを紫外パルスに対して実証し、自己回折FROG 計測と比較し、PM-FROG の結果が信頼性のあることを確認した。さらにPM-FROGにより求めた液膜の時間依存複素反射率から水の励起電子ダイナミクスを明らかにした。
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自由記述の分野 |
物理化学 超高速科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在のアト秒パルスを用いた実験において、パルス幅計測は気相原子、分子のイオン化を介した測定に限定されている。その正確性や手法の限界を評価する上で、PM-FROG は独立した別の手法であり、アト秒科学の更なる発展に貢献するものと期待できる。また、アト秒科学は、気相の原子分子から、固体や液体に対象が拡張してきており、その観点からも、固体表面や液体をターゲットとした計測法の実現は大きな意義がある。また、近年、レーザー加工などの産業応用においても、その学理解明が重要視されており、本研究の成果は、物質の励起の根幹である電子ダイナミクスを時空間分解測定するため測定法として貢献する可能性を持つ。
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