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2020 年度 研究成果報告書

高解像度電波観測で切り拓く小スケール宇宙論の新展開

研究課題

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研究課題/領域番号 17H02868
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 天文学
研究機関近畿大学

研究代表者

井上 開輝  近畿大学, 理工学部, 教授 (70388495)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード重力レンズ / ダークマター / クエーサー / 銀河 / 宇宙論
研究成果の概要

重力レンズ効果を受けたクエーサーの観測画像から重力レンズのモデルを構築する新しい解析アルゴリズムを考案した。このアルゴリズムは従来の手法に比べ、より複雑な輝度分布をもつ光源や重力ポテンシャルの揺らぎを精度良く再現することができる。我々のチームがアルマ望遠鏡で観測した重力レンズ効果を受けたクエーサーを用いて、レンズ銀河中のサブハローや視線方向にあるハロー等による質量密度揺らぎの大きさを見積もったところ、サブハローだけでは説明できないほど大きな揺らぎが存在することが判明した。また、ニューラルネットワークを用いた検出ツールを構築し、HSC銀河カタログを用いて多数の重力レンズ候補天体を発見した。

自由記述の分野

宇宙論

研究成果の学術的意義や社会的意義

宇宙に存在するダークマター(光でみえない質量)の有力な候補がCDM(冷たいダークマター)である。ダークマターが全てCDMであれば、天の川銀河のような大質量の銀河の中に、多くの矮小銀河が含まれていることが分かっている。しかし、今までの観測からは少数の矮小銀河しかみつかっていない。また、銀河間空間にも多くの矮小銀河があることが理論的に分かっているが、未だ観測されていない。我々の重力レンズ天体の観測結果は、従来の観測方法では検出できないほど暗い矮小銀河が銀河間空間にも数多くあることを示唆している。ダークマターモデルの宇宙論的な制限として新しい結果であり、意義深いものと考えられる。

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公開日: 2022-01-27  

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