研究課題
昨年度に引き続き、受信した信号を弁別する集積型の超伝導周波数フィルターの設計を行い、3色を弁別して検出器に導くことのできるコプレーナー線路を用いたバンドパスフィルターの設計を得ることができた。また、ニオブ薄膜を用いた3色の集積型バンドパスフィルターを検出器基板上に実装した素子の製作を行った。さらに、この素子の評価の周波数特性評価のための光学系およびフーリエ分光器による測定系の構築を行った。次に、直交偏波分離器に合わせたフィードホーンについても、製作が比較的容易な多段フレア型のホーンの最適化を広いパラメータスペースで行い、観測帯域全体で対称性の良いビーム形状を得られる解があることを確認できた。また、このホーンのビーム特性評価のための測定系とデータ解析ソフトウェアの整備を行った。最後に、受信機の真空窓として、母材の超高分子量ポリエチレンに最適な反射防止コーティングの設計を行った。まず、数ある候補材料の光学評価を網羅的に行ってデータベースを構築した。その上で、3種類の多孔質テフロン膜を重ねた反射防止コーティングによって、全観測帯域内で97%以上の透過率を実現できることを見出した。実際に製作した窓をTHz-TDSで評価することでその性能を実証することができた。その他に、フィードホーンの前段に置くことで観測帯域外の放射を最小限に抑えるための広帯域の光学バンドパスフィルターの設計、製作、光学特性評価を行った。
3: やや遅れている
集積型超伝導周波数フィルターの製作に当初の予定以上に時間がかかっている。
集積型超伝導周波数フィルターの測定を行いフィードバックをかける。 フィードホーンの製作と評価を行う。
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