研究課題
前年度(2018)は、シーズン中を通じて気象条件に恵まれることがなく、放球実験が延期となっていた。 2019年度は、日本におけるヘリウム流通量の問題により、JAXA 大樹航空宇宙実験場(TARF)で放球に確保できるヘリウムガスが限定されたため、年度初期において中止が決定された。2019年度は3年計画の最終年度であったが、研究計画を1年延長するとともに、2020年度へ予算を繰り越した。2020年度は、TARF にて2度越冬したゴンドラシステムの健全性チェックをおこなうことからスタートした。システムに問題は発見されず、放球準備作業を通じて地上で検証実験を繰り返し、以前の年度と同様にミニマムサクセス(電波源を指向して受信)、フルサクセス(VLBIフリンジ検出)、エキストラサクセス(基線変動補正)の機能確認を模擬的におこなうことができた。同時に実験に参加する日本全国の電波望遠鏡ネットワーク (国立天文台水沢10m局、VERA水沢20m局、VERA入来20m局、茨城大学高萩32m局、JAXA臼田10m局、JAXA大樹1.5m局)との間での干渉縞検出試験にも成功した。しかしながら、シーズン中を通じて気象条件に恵まれることがなく、放球実験は次年度以降へと延期となった。本年度での実験実施は叶わなかったが、実験システムを保存し、来年度の放球シーズンの機会に備えることとする。実験場での放球準備をおこなったため、予算を全て使い切った。本申請研究はこれで終了となる。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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宇宙航空研究開発機構研究開発報告
巻: 20 ページ: 57--67
10.20637/00047385
Bulletin of the American Astronomical Society
巻: 51 ページ: id. 235