• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実績報告書

スピン偏極気体原子が起こす表面過程の包括的理解

研究課題

研究課題/領域番号 17H02933
研究機関東京農工大学

研究代表者

畠山 温  東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70345073)

研究分担者 臼井 博明  東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60176667)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード原子表面散乱 / スピン緩和 / 表面吸着時間 / アルカリ金属原子 / パラフィン
研究実績の概要

本課題では,スピン偏極したアルカリ金属原子が,表面でのスピン緩和を防止するために用いられるパラフィンコーティングの上でどのように振る舞うのかの包括的な理解を得ることを目的として,研究を行ってきた。最終年度である本年度は,スピン緩和防止コーティング有機薄膜表面でのアルカリ原子のダイナミクスについてさらに知見を深めることを目的とし,スピン偏極ルビジウム原子ビームをパラフィン薄膜に照射し,ルビジウム原子のスピン緩和確率や表面滞在時間を,表面温度を変えながら測定した。この測定のために,まず真空系,光学系,計測系の開発を完了させた。そして年度後半にその装置を使って測定した結果,今回の実験で表面でのルビジウム原子の凝集が始まった150 K付近までスピン緩和は観測されず,また,表面滞在時間も一部で予想されていたマイクロ秒オーダーより短いことがわかった。パラフィン膜の温度を下げて行くと表面滞在時間が延びスピン緩和確率も上がると予想されていたため,これらの結果は極めて興味深い。現在,データ解析の精度を上げている段階で,それが済み次第,論文として公表する予定である。
また,前年度までの研究結果をさらに精査し,パラフィン薄膜からのルビジウム原子の光誘起脱離現象について,分野の主要な国際会議で発表した。この論文についても現在追加の解析中で,論文公表を準備している段階である。さらに,パラフィン薄膜を施したルビジウム蒸気セル内部の残留ガスの分析結果について,論文を公表した。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Analysis of background gas in an alkali‐metal vapor cell coated with paraffin2019

    • 著者名/発表者名
      Atsushi Hatakeyama, Takahiro Kuroda, Naota Sekiguchi, Kiyoshi Ishikawa
    • 雑誌名

      Applied Physics B

      巻: 125 ページ: 133-(1-4)

    • DOI

      https://doi.org/10.1007/s00340-019-7243-7

    • 査読あり
  • [学会発表] アルカリ金属酸化物からの光誘起原子脱離2020

    • 著者名/発表者名
      畠山温, 渡島紗瑛
    • 学会等名
      日本物理学会第75回年次大会
  • [学会発表] Light-induced atom desorption from alkali-metal oxides2019

    • 著者名/発表者名
      A. Hatakeyama and S. Watashima
    • 学会等名
      International Conference on Laser Spectroscopy 2019
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi