地震波の伝わり方が,伝播方向(または振動方向)に依存する性質を,地震波異方性と呼び,対称性を持つ地球内部の構造に起因する.本研究では,我々(国際共同研究チーム)が提案した鉛直軸対称の異方性(鉛直異方性)を記述する新たなパラメターの観測可能性を検討し,最終的に標準地球モデル組み込むことを目指した.研究はおおむね順調に進み,予定した各課題に於いて進展があった.また本研究をテーマとした二編の修士論文に対して,東京大学大学院,北海道大学大学院で学位が認められた.研究期間内に全ての課題を完了することはできなかったが,修了後も関連研究は継続して進めている.また関連する論文を4編国際英文誌に発表した.
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