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2020 年度 研究成果報告書

光化学結合GCMと地上観測による金星上層大気の運動と物質循環の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 17H02961
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 気象・海洋物理・陸水学
研究機関京都産業大学

研究代表者

高木 征弘  京都産業大学, 理学部, 教授 (00323494)

研究分担者 安藤 紘基  京都産業大学, 理学部, 助教 (00706335)
杉本 憲彦  慶應義塾大学, 法学部(日吉), 教授 (10402538)
佐川 英夫  京都産業大学, 理学部, 教授 (40526034)
高谷 康太郎  京都産業大学, 理学部, 教授 (60392966)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード金星大気 / 雲物理 / 大気化学
研究成果の概要

観測と比較可能な物質輸送モデルとして,濃硫酸エアロゾルからなる雲物理モデルを開発し,金星大気GCMに組み込んで数値シミュレーションを実施した。その結果,観測と整合的な雲分布の再現に成功し,雲分布の形成に対する大気大循環および惑星規模波動の役割を調べた。その結果,従来考えられていた平均子午面循環の効果よりも,極域における短周期擾乱に伴う下層からの水蒸気供給が重要であることを明らかにした。また,低緯度の雲底付近に見られる東西波数1の構造は,同高度に存在するケルビン波的な惑星規模波動に伴う温度偏差によって作られ,従来考えられていた鉛直流の効果は小さいことを示した。

自由記述の分野

惑星気象学

研究成果の学術的意義や社会的意義

金星は暴走温室効果によって高温高圧の気候状態が実現されていると考えられ,その気候システムを明らかにすることは地球の気候およびその変動を理解する上で非常に重要である。金星は厚い濃硫酸エアロゾルでできた雲によって完全にカバーされており,金星気候を理解するためには雲を含む物質循環と大気大循環の相互作用を明らかにすることが必要である。本研究では金星雲物理モデルを作成し,観測結果と整合的な雲分布の再現にはじめて成功した。本研究の結果は金星気候システムの理解の基礎となるだけでなく,近年多く発見されている系外惑星の表層環境の理解,さらには宇宙における生命の居住可能環境の理解にも資するものと期待される。

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公開日: 2022-01-27  

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