研究課題
市販の暗視カメラを活用し,小型で簡易な単色大気光イメージャを,従来の 10 分の 1 の超低コストで開発した.この小型イメージャを用いて,プラズマバブルの観測が可能であることを実証的に明らかにし,複数点に設置されたイメージャのデータを組み合わせることでプラズマバブルの動態を広域にモニターできることを示した.これまでに設置を行った石垣島,沖縄本島,ニュージーランドのダニーデン,台湾の台南,タイのチュンポン,フィリピンのイロイロ,ドイツのノイストレリッツのイメージャの運用に関しては,現地の共同研究者と連携しながら観測を継続している.これにより,フィリピン,台南,石垣島,沖縄本島というほぼ同じ経度域をカバーするイメージャネットワークによって,プラズマバブルの緯度方向の発展を明らかにすることが可能になっている.また,これまでに展開した全てのステーションで得られたデータをネットワーク経由で日本へ転送するシステムの整備を完了した.さらに,アフリカ(ガーナ,コートジボワール),インドの研究者と小型イメージャの設置を行う計画を進めており,ガーナにはすでにイメージャが輸送され設置作業が行われているところである.これらの成果は,安いコストと可搬性を武器に,このイメージャを低緯度・赤道域の複数地点に設置することで,電離圏 F 領域に出現するプラズマバブルの広域モニタリング観測を行うことが可能であることを示している.
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2022 2021 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)