| 研究課題/領域番号 |
17H02971
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| 研究機関 | 東北大学 |
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研究代表者 |
後藤 和久 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (10376543)
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| 研究分担者 |
横山 祐典 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (10359648)
西村 裕一 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (20208226)
菅原 大助 ふじのくに地球環境史ミュージアム, 学芸課, 准教授 (50436078)
柳澤 英明 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (70635995)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| キーワード | 津波堆積物 |
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| 研究実績の概要 |
本年度は，青森県八戸市，岩手県山田町等，宮城県沿岸部，および茨城県から福島県にかけての各地で現地調査を実施した．八戸市，山田町においては本調査を実施した．地中レーダーは，地下構造を把握するうえで有用であり，掘削に先立ち地中レーダー探査を実施した．これにより，津波堆積物の保存可能性が高いと考えられる地点を選定し，最長3mほどの掘削を複数箇所で行った．そして，複数層のイベント性砂層を確認することができた．特に八戸市においては，十和田a火山灰と十和田中掫火山灰を確認することができ，掘削試料の年代を高精度で決めることができることがわかった．これらの砂層の起源を検討するため，粒度分析や珪藻分析等を行うとともに，堆積年代を推定するため，放射性炭素年代測定を実施した．その結果，山田町の掘削試料は比較的堆積年代が若く，歴史津波に対比される津波堆積物が存在する可能性があることがわかった．宮城県沿岸部に関しては，日本海溝中部付近の古津波履歴を再構築するべく複数箇所で調査を行い，年代測定を実施した．そして，従来は年代値のばらつきが大きく統一的な古津波履歴が解明されていなかったものの，試料を厳選することにより，広範囲で年代対比できる可能性があることが明らかになった．茨城県から福島県にかけては予備調査を実施した．これらの地域は，これまで古津波調査があまり行われておらず，まず地形判読の後地中レーダーも活用しながら予備調査を行うことにより，複数箇所においてイベント性砂層の可能性のある堆積層を確認した．これらの成果の一部は，学術誌および学会発表を通じて公表した．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度から引き続き複数箇所で予備調査を実施し，本調査候補地点を選定することができた．また，本調査も数地点ですでに実施済みであり，古津波履歴と規模の推定に有用な試料を入手済みである．現在，各種分析を行っている段階であり，概ね当初予定通りに進行していると判断される．
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| 今後の研究の推進方策 |
各種分析が終わり津波堆積物認定を高精度で行うことができた段階で，高精度かつ広域での年代対比，および津波堆積物分布を制約条件として，津波数値計算に基づく津波規模推定を行う予定である．これにより，日本海溝沿いの広域での古津波履歴と規模の推定を行う．
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