| 研究課題/領域番号 |
17H03047
|
|---|
| 研究機関 | 富山県立大学 |
|---|
研究代表者 |
村上 達也 富山県立大学, 工学部, 教授 (90410737)
|
|---|
| 研究分担者 |
梅山 有和 京都大学, 工学研究科, 准教授 (30378806)
濱田 勉 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (40432140)
高田 耕児 富山県産業技術研究開発センター, その他部局等, 主任研究員 (40530621)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
| キーワード | 表面化学 / 光線力学効果 / 脂質膜融合 / 光線温熱効果 / 細胞工学 |
|---|
| 研究実績の概要 |
昨年度までに、カーボンナノチューブに含まれる微量成分（(6,4)ナノチューブ）が水中で持続的に活性酸素種を光生成することを見いだしていた。今年度、その生物医学応用に取り組み、2つの成果を得た：培養がん細胞に対してカーボンナノチューブ混合物に比べて少量で（重量比で<1/6）より強力な光毒性を示した、アミロイドβペプチドで調製したアミロイドを光分解できた。いずれの活性にも活性酸素種が関与していることも示した。ここまでの研究成果を、ElsevierのCarbon誌に発表した。
昨年度投稿中であった膜融合性HDL変異体に関する原著論文をElsevierのBiochim. Biophys. Acta Biomembr.誌に発表した。HDLの膜融合活性という新しい機能以外に、本論文にはもう1つ重要な研究成果が含まれる。試験管内で作製されるHDLの構成脂質は、仕込み時の構成脂質と同じ、とこれまで見なされてきたが、本研究で、膜融合活性に関与する3種類の脂質が仕込み比と同じ値で含まれることを質量分析により実験的に初めて明らかにした。
爆発性化合物を搭載させたHDL変異体で被覆した金ナノロッド(Nano-explosive)を作製し、培養細胞でその機能を評価した。細胞培養液にNano-explosiveを懸濁し、HeLa細胞に取り込ませた後、細胞の後期エンドソーム・リソソームをLysoTrackerで蛍光染色した。その後近赤外光を照射すると、細胞全体の形態にほとんど変化はなかったが、LysoTracker蛍光強度が大幅に減少した。LysoTrackerは低pH環境下で発光する性質を持つことから、この結果は後期エンドソーム・リソソームが破壊されたことが示唆された。すなわちコンセプト通り、光照射されたAuNRが光線温熱効果によりその表面近傍の温度を上昇させ、爆発性化合物の起爆につながったと考えられる。
|
| 現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
| 今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
