2020 年度研究成果報告書

繰り返し構造秩序の制御を可能にする酸化クロスカップリング重合法の開発

研究課題

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研究課題/領域番号	17H03063
研究種目	基盤研究(B)
配分区分	補助金
応募区分	一般
研究分野	高分子化学
研究機関	筑波大学
研究代表者	神原貴樹筑波大学, 数理物質系, 教授 (90204809)
研究期間 (年度)	2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード	高分子合成 / 有機金属化学 / クロスカップリング反応 / 高分子半導体 / 構造制御
研究成果の概要	本研究は、２種類の異なる芳香族モノマーのC-H結合を直接反応点としてC-C結合形成を進行させる、酸化クロスカップリング反応に基づいた高分子半導体の合成技術を開発することを目的とした。同種モノマー同士のホモカップリング反応の併発を抑制し、得られる高分子半導体の繰り返し構造秩序を制御するために、モノマー設計と助触媒の利用の2つの観点から重合反応を精査した。これらの最適化により、π共役高分子半導体を合成するステップ数を低減化させるとともに、主な副生成物は無害な水となり、省資源で低環境負荷な重合が実現された。
自由記述の分野	高分子化学
研究成果の学術的意義や社会的意義	有機薄膜太陽電池や有機EL素子などの有機電子光デバイスは、ウェアラブル端末開発やエネルギー問題解決の一翼を担うべく、精力的な研究開発が進められている。これらのデバイスを社会に普及させるためには、実用化を視野に入れた製造技術の検討が必要とされる。本研究の合成技術は合成工程数を減らすとともに、副生成物の低毒化や精製処理の軽減化が可能となることから、簡便で環境に優しい高分子半導体の合成技術として産業界並びに社会に大きく貢献しうる。