研究実績の概要 |
市販液体クロマトグラフィー ultra-HPLCシステム(Shimadzu Nexera)を高圧高温エレクトロスプレーイオン源に接続して、高速の液クロ・質量分析の実験を行った。検証実験のため、キャピラリーカラム温度を常温から150度まで加熱できる制御システムを作製した。イオン源圧力は最大30気圧、最高温度が350度までに安全に作動できるように設計・作製した。予備実験によって市販の耐熱のカーボンカラム(Thermo社製 graphitic carbon)が高温液体クロマトグラフィーに適することが分かった。カラム内径1mm と 0.1mm, カラム充填材として直計3ミクロンと5ミクロンのカーボン粒子を検討した。低い移動祖流量分析には 内径0.1 mm のカラムが適することが分かった。分子量500 Da 以下の医薬物の試料を用いて、高温液体クロマトグラフィー・高圧エレクトロスプレー質量分析法の検証を行った。動作温度を150度に上げたことで、低い流速でも分析速度の向上が確認された。医薬物の試料を用いた検証成果は学術論文誌Analyst (vol 143, pp. 5552-5558, 2018)に発表した。
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