液体クロマトグラフィー分析の動作温度を上げることで分離効率と速度が向上するという現象とその原理はよく知られているが、従来の方法では溶媒の蒸発と沸騰の原因で、最高動作温度は約90度に制限されている。我々は高圧エレクトロスプレーイオン源を用いて新しい高温キャピラリー液体クロマトグラフィ質量分析システムを開発した。大気圧より高い高圧イオン源を用いることで、溶媒の沸騰問題が解決され、イオン化の安定性と分析の動作温度が160 度まで向上した。耐熱のカーボンカラムと樹脂系カラムは高温高速分析に適することが分かった。開発したシステムに用いて、タンパク質の高速LC-MS分析が可能であることが分かった。
|