現在、オミクス研究に代表される「“系”全体の解析」に基づいた研究の重要性が増しており、複雑な試料成分を分離するための二つの分離機構を組み合わせる二次元分離―質量分析手法(MS)の開発が強く求められている。本研究では、迅速な二次元分離が可能である直交型電気クロマトグラフィーと組み合わせることができる、「並列導入型MS」の開発を行った。これにより、網羅的分析が不可欠である生体関連分野の研究を効率よく進めることが可能になる。また、並列導入型MSは複数台の液体クロマトグラフ(LC)と組み合わせることで、産学問わず多くの分野に低コストで高効率なLC-MS分析を提供できるようになる。
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