「相分離混相流」によって生じる2つの液相流れを、移動相と擬似固定相として利用するキャピラリークロマトグラフィーは、独創的な着想に基づいており、他に報告例がない。キャピラリー内の特殊加工や電圧の印加を必要としないため、従来法に比べ、装置および操作における飛躍的な簡素化・簡便化が実現できる。よって、「相分離混相流」を利用するキャピラリークロマトグラフィーを、学術的研究レベルから研究を積み重ねて、市場性を持つような汎用システムへと技術改良することは、大きな意義を有する。本研究では、学問的あるいは社会的にも大きな波及効果を示す「相分離混相流」に基づくキャピラリークロマトグラフィーを開発する。
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