研究成果の概要 |
本課題では,不飽和化合物の効率的官能基化反応の開発を目的として研究を進めた.なかでも,銅を触媒とする反応開発に焦点をあて,ジボロンまたはシリルボランと銅アルコキシド錯体から発生するボリル銅ならびにシリル銅錯体の不飽和炭化水素への位置選択的付加反応を鍵過程とする反応デザインを行い,反応条件最適化,基質適用範囲ならびに反応機構解析を中心に研究した.その結果,1,2-ジエンのボラホルミル化反応およびシラホルミル化反応,1,2-ジエンのボラアシル化反応,ケチミンとアルキンの [4+2] 付加環化反応,ならびに,ニトリル,1,3-ジエンならびにシリルボランの三成分カップリング反応の開発に成功した.
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