固相反応を用いると,結晶合成には少なくとも大気中,1200℃以上の高温加熱が必要とされる,希土類・チタン・ニオブから成る種々の複合酸化物,あるいはこれに関連するニオブ酸塩複合酸化物を,無機金属塩を原料とするグリーンなプロセスを用いて,水熱条件下200~240℃において結晶化させた。また,それらがエシナイト型などのナノ結晶として直接的に合成可能であることを見出した。水熱合成時に賦活剤成分Er3+,Eu3+,Dy3+などをドープしたエシナイト型ナノ結晶,およびEr3+と増感剤Yb3+を共ドープしたナノ結晶を調製し,主としてそれらの結晶相や蛍光,アップコンバージョン発光特性などの性質を明らかにした。
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