研究課題
基盤研究(B)
本研究では、異種媒体界面における有機・高分子半導体の光電荷の生成および移動ダイナミクスと分子鎖ダイナミクスについて検討した。膜表面および異種固体界面における高分子半導体の電荷生成は、それぞれ、促進および抑制されることを明らかにした。高分子半導体の電荷移動は、薄膜化に伴い抑制されることを明らかにした。これらは、界面における高分子半導体の熱運動性および凝集状態を考えることで説明できる。
高分子物性
本研究成果の学術的意義は、高分子物性の視点から高分子半導体の界面における分子鎖熱運動性とデバイスの性能因子となる光電荷生成および移動ダイナミクスを関連付けた点にある。これにより、高分子半導体の合成―構造・物性―機能の研究サイクルが加速され、新しい高分子半導体材料の開発に繋がることが期待される。また、得られた研究成果は、高分子系エネルギーデバイスの材料設計指針に繋がるものである。