本研究では,無容器法を用いて,従来ガラス化しないと思われていた組成域において,新規高充填密度ガラスを合成し,その機械特性の評価や,構造解析を行った.Al2O3-Ta2O5系,やAl2O3-SiO2系をベースとした組成では,ヤング率150GPaを超える硬さを有する超高硬度ガラスが得られた.MgO-SiO2-P2O5系でも新たに合成したMgO高含有ガラスが,MgO低含有ガラスの約2倍の硬度を示すことを見いだした.構造解析の結果から,これらのガラスの局所構造は,一般的なガラスとは大きく異なっており,より充填密度を上げられるような原子配列となっていることがわかった.
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