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2018 年度 実績報告書

細胞折紙技術による形状変化・力学刺激に対する形態形成メカニズム解析システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17H03194
研究機関北海道大学

研究代表者

繁富 香織  北海道大学, 高等教育推進機構, 特任准教授 (90431816)

研究分担者 尾上 弘晃  慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (30548681)
岩瀬 英治  早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (70436559)
福井 彰雅  中央大学, 理工学部, 教授 (80262103)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード折紙工学 / BioMEMS / 再生医療
研究実績の概要

本研究では、微細加工技術と折紙工学の折り畳み技術を利用して、細胞の足場となるマイクロプレートを作製し、細胞を培養した後に折り畳むことにより、形態形成の過程でおこる細胞の折り畳みによる形状変化や生体内における力学的刺激と形態形成のメカニズムの関係の解明を目指す。
マイクロプレートに磁性体を埋め込み外部から磁場をかけることで、折り畳む形状・タイミングを制御し、これまで困難であった細胞に多種力学的刺激を印加することが可能になる。これにより、細胞の立体的な形状変化や力学刺激が細胞の3次元形態形成や分化に及ぼす影響を解析・解明が可能となる。本研究は、細胞発生学の基礎研究分野のみならず、再生医療分野において効率的に幹細胞を分化させることができる次世代の技術に応用することが可能である。
今年度は、磁性体を埋め込んだマイクロプレートの作製とプレート上での細胞培養の条件を検討することができた。さらに、細胞が様々な立体形状を作製することができる展開図を持ったマイクロプレートを作製し、展開図の違いによる細胞の骨格構造の違いや折りたたみ時間の違いを検証することができ、細胞が好みとする折がたみの展開図があるようであることがわかった。形態変化に伴いどのように細胞の機能(分化)の関係がわかると考えられる。細胞の折りたたみと形態形成の関係が解明できれば、生体内組織の形態形成を考える際の基本的な考えが提供できると考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

作製したデバイスに幹細胞を培養し、力学刺激により細胞の形状変化と分化の違いを確認することを計画していたが、動物から採取した幹細胞の分化の条件を見つけることに時間がかかり、デバイスに細胞を培養することはできたが、力学刺激を加えるまでに至らなかった。
本研究の遅れの最大の原因は,2018年9月の北海道の地震である。全土が一時停電し、培養していた細胞の死滅、試薬にダメージがあり、購入し直さないといけなかった。さらに、共通機器設備を用いた基板作製において、設備が再開し使用できるまでに時間がかかり、新たに実験を立ち上げに大きな影響が出た。

今後の研究の推進方策

現在は、地震の影響はなく、問題なく実験できる体制担っている。
作製したデバイスの細胞の培養条件と、力学刺激による細胞の影響を受けるかを調べていきた。
培養条件として、細胞がデバイスに培養された後に、 細胞を折りたたみ、細胞が剥がれないか、死滅しないか、さらに、折りたたむイミング、折畳み形状を変えることによる力

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件、 招待講演 4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Origami-based self-folding of co-cultured NIH/3T3 and HepG2 cells into 3D microstructures2018

    • 著者名/発表者名
      Q. He, T. Okajima, H. Onoe, A. Subagyo, K. Sueoka, K. Kuribayashi-Shigetomi
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 8 ページ: 4556

    • DOI

      https://doi.org/10.1038/s41598-018-22598-x

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 世界が注目する折紙工学 - 医療応用の新しい可能性 -2019

    • 著者名/発表者名
      繁富(栗林)香織
    • 学会等名
      第69回医用高分子研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] Origamiが医療を変える2019

    • 著者名/発表者名
      繁富(栗林)香織
    • 学会等名
      国際観光コンベンションフォーラム
  • [学会発表] Producing Various Shapes of 3D Cell Co-culture Microstructures using a Single Cell Origami Technique2018

    • 著者名/発表者名
      Qian He, Takaharu Okajima, and Kaori Kuribayashi-Shigetomi
    • 学会等名
      7OSME
    • 国際学会
  • [学会発表] Applying Cell Origami to produce 3D co-culture cell laden microstructures2018

    • 著者名/発表者名
      Qian He, Takaharu Okajima, and Kaori Kuribayashi-Shigetomi
    • 学会等名
      8th WBC
    • 国際学会
  • [学会発表] 3D microstructures with various shapes and co-culture cells created by cell origami technique2018

    • 著者名/発表者名
      Qian He, Takaharu Okajima, and Kaori Kuribayashi-Shigetomi
    • 学会等名
      Cheminas
  • [学会発表] 折紙工学の最前線 : 折り紙技術による3D 共培養構造2018

    • 著者名/発表者名
      繁富(栗林)香織
    • 学会等名
      NanoBio 第11回若手ネットワーキングシンポジウム
  • [学会発表] 折り紙の最先端技術の紹介と可能性2018

    • 著者名/発表者名
      繁富(栗林)香織
    • 学会等名
      平成30年度 日本物理教育学会北海道支部総会
    • 招待講演
  • [学会発表] 折紙工学最前線 折り紙の折りたたみ技術による3D立体構造組織の作製2018

    • 著者名/発表者名
      繁富(栗林)香織
    • 学会等名
      3次元画像コンファレンス
    • 招待講演
  • [学会発表] Origami in Micro-Nano Technology -Applications to Regeneration Medicine using Cell Origami-2018

    • 著者名/発表者名
      Kaori Kuribayashi-Shigetomi
    • 学会等名
      19th RIES-Hokudai International Symposium
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] メカジョ(機械系女性)の活躍 生体医工学会における男女共同参画推進, 第57回日本生体医工学会大会

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公開日: 2019-12-27  

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