研究課題
本研究では、ナノひずみ制御によるエネルギー回収型発電応用を目的に、電気機能性材料の特性低下要因であったひずみを積極的に母相内にナノスケールで導入する技術を確立し、フレキシブル電気材料の超伝導特性等の特性を飛躍的に向上させることを目指した。2017年度には、化学ドーピングによる銅酸化物系及び鉄系超伝導超伝導薄膜線材のc軸方向へのナノひずみ制御技術開発を行った。2018年度には、ナノ異相導入によるc軸方向へのひずみ制御技術の確立を実施し、ひずみが電気特性に及ぼす影響を明らかにした。2019年度には、これまで培ってきた「ナノ異相導入技術」と本課題で実施する「ひずみ制御技術」を融合し電気材料の特性を飛躍的に向上に成功した。3年間の業績として査読付き学術論文17報、国際学会39件、国内学会29件で研究成果を発表した。2019年度には成蹊大学が母相に対してナノ異相導入技術とひずみ制御技を融合し、それらが」超伝導相のキャリア濃度や磁場中超伝導特性に及ぼす影響について検討した。成蹊大学では、MOD法を用いて作製した超伝導薄膜へのインコヒーレントナノ粒子の導入に伴うc軸方向のひずみが電気特性に影響することを明らかにした。それによりさらに磁場中電気特性が向上することが分かってきた。名古屋大学では、PLD法により作製した超伝導体に導入したコヒーレントナノロッドの成長メカニズムに関してのシミュレーションを用いて解析した。慶應義塾大学では、REBCO超伝導薄膜へのアニオン置換としてCuサイトへのプロトン置換を検討した。東海大学は、フレキシブル金属基板上に作製した超伝導薄膜に、機械的に圧力や曲げひずみを加えることで結晶にひずみを印加し、それらが電気特性の磁場印加角度依存性に及ぼす影響を明らかにした。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 2件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (30件) (うち国際学会 17件) 備考 (2件)
Superconductor Science and Technology
巻: 32 ページ: 064005~064005
https://doi.org/10.1088/1361-6668/ab0faf
IEEE Transactions on Applied Superconductivity
巻: 29 ページ: 1~5
https://doi.org/10.1109/TASC.2019.2899745
Physical Review Applied
巻: 11 ページ: 054005
https://doi.org/10.1103/PhysRevApplied.11.054005
Japanese Journal of Applied Physics
巻: 58 ページ: 053001~053001
https://doi.org/10.7567/1347-4065/ab1480
J. Phys.: Condens. Matter 3
巻: 31 ページ: 115801
Jpn. J. Appl. Physics
巻: 58 ページ: 030911
https://doi.org/10.7567/1347-4065/aafec4/meta
Journal of Superconductivity and Novel Magnetism
巻: 32 ページ: 3065~3069
https://doi.org/10.1007/s10948-019-5019-2
材料の科学と工学
巻: 56 ページ: 195-202
巻: 56 ページ: 231-235
巻: 56 ページ: 236-242
https://researchmap.jp/MasacMiura
http://www.sd.seikei.ac.jp/lab/per/