研究課題/領域番号 |
17H03284
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
申 鉄龍 上智大学, 理工学部, 教授 (70245794)
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研究分担者 |
張 亜輝 上智大学, 理工学部, 研究員 (90816175)
SHEN Xun 上智大学, 理工学部, 研究員 (90823378) [辞退]
鈴木 隆 上智大学, 理工学部, 教授 (20206494)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | エンジン制御 / パワートレイン / 最適化 |
研究実績の概要 |
本研究は、エンジン・パワートレイン制御系設計に向けた外界条件のモデル化から着手し、それを活用した最適制御系設計手法を構築することによって、ドライバー、走行ルート及び交通環境などの実際の状況に適した個性化自動車動力システムの制御技術を確立することを目的としているが、本年度は、前年度の外界情報と環境のモデリング手法の結果を取り入れたエンジン・パワートレイン最適制御手法の構築に着手し、構築した交通流のシナリオを確率的に生成できるTraffic&Engine-in-the-loop実験ベンチにおいて制御アルゴリズム検証のためのデータ採集を行い、主に以下の制御手法を開発し、シミュレーション・実験検証結果を与えた。① V2V,V2Iの情報を用いたパワーディマンド予測に基づく効率最適化制御アルゴリズム。② ELMを用いたドライバー挙動学習による燃費最適化制御アルゴリズム。③ 区間交通流車両密度の確率遷移特性の学習によるハイブリット自動車のエネルギマネジメント手法。④ 走行情報の蓄積と学習に基づくエンジン排気制御改善のためのリアルタイム最適化手法。 これらのV2V,V2Iの環境におけるリアルタイム制御アルゴリズム開発の成果は、外界情報を用いるエンジンパワートレイン制御手法の要素技術として統括最適化制御理論の基礎となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的実現のキーとして、外界情報に基づくエンジン・パワートレイン最適化制御アルゴリズムの確立は、当初計画した年度研究計画通りであり、次年度の研究に繋げるための確実な基礎となるものなので、概ね計画通り順調に進展していると判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、今年度開発した制御アルゴリズムを統括して本研究の目的である自動車パワートレインのオンボード最適化手法を完成させるとともに、プロットタイプECUアルゴリズムを実現し、総合的な走行シナリオにおける検証を行い、自動車産業の基盤技術創成に貢献していきたい。また、自動車動力システムの電気化やコネクティド環境への発展傾向を視野に、ハイブリットパワートレインの最適化問題に取り組む予定である.
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