研究課題/領域番号 |
17H03307
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
伊藤 譲 摂南大学, 理工学部, 教授 (30281752)
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研究分担者 |
所 哲也 北海学園大学, 工学部, 准教授 (40610457)
石川 達也 北海道大学, 公共政策学連携研究部, 教授 (60359479)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 凍土 / 未凍土 / 遮水 / 透水係数 / 凍結融解土 / モデル実験 |
研究成果の概要 |
福島原発の凍土遮水壁は、原子炉建屋への地下水の流入を防ぎ、汚染水の増加を防いでいる。研究者らは凍土遮水壁が長期間維持される場合を想定し、アイスレンズ前面の凍土部分から未凍土方向に乾燥収縮等による水平クラックが成長し、凍土壁正面の未凍土部分に透水係数の極端に大きい領域が発生すると考えた。 それで、研究者らは凍土遮水壁を模し、水平方向に凍結融解を行い、その途中で鉛直方向に透水実験を行うことのできる装置を用いて実験を行ってきた。その結果、細粒土においては凍上性の強弱に関係なく、凍結面が一定位置にとどまっていても、間隙比の変化が続き、長期的には遮水性が損なわれる可能性が高まっていることが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
地盤工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
福島原発の凍土遮水壁は現在安定しているので、事業者は凍土壁が所定の規模に成長した後は問題がないものと信じているようである。しかし、常温の地盤に構築されて長期間維持される人工凍土の研究事例は極めて少なく、ましてや隣接する未凍土に及ぼす影響が明らかになっているとは言えない。 本研究では、凍土の前面で脱水作用を受け続ける未凍土における脱水による構造変化とそれに伴う遮水性の喪失現象を解明するものであり、その成果は凍土遮水壁の安全性に関わり社会的な意義は大きい。
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