Cu-Al-Mn合金では、集合組織の制御により結晶粒間の拘束力を低減させることで、減衰特性が大幅に向上した。このときの減衰能は、Ti-NiやM2052よりも高い優れた特性である。強度を上昇させるため、第二相をピン止め粒子として用いることで結晶粒の微細化を図った。集合組織制御と結晶粒微細化の組み合わせにより、減衰能を大きく低下させることなく強度を上昇させることができた。Fe-Mn-Al-Ni合金では、高温領域まで比較的高い減衰能を示すことが明らかになった。また、Cu-Al-Mn合金の繰り返し疲労の改善を試み、Al濃度の上昇により、特に低サイクル数における残留歪が減少した。
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