研究課題
900℃に加熱したダウナー型熱分解炉直下に気泡流動層ガス化炉を設置し、非多孔質炭素粒子を熱媒体およびTar吸着剤として用いた条件下で石炭ガス化実験を行った。石炭の熱分解およびガス化反応の生成物である生成ガス、Tar、残留Char、実験後の炭素粒子表面に付着したTar分(付着炭素)について分析した。ガス化前期(0-30 min)ではC/C(供給炭素中の炭素量/石炭の炭素量)が大きいほどガス化速度が向上する傾向にあった。これはC/Cが大きいほど炭素粒子によるTar吸着量が増加し、Charの反応性が向上したためだと考えられる。また、この傾向は炭素供給量が多いときには確認できなかった。また、ガス化後期(30 min 以降)ではガス化速度が減速傾向にあった。この傾向はC/Cの値が大きいほど顕著であることから、Charの反応が終了し反応性の低い付着炭素のみ残留したためと考えられる。また、C/Cの増加によって付着炭素の成分の一部が変化したことが確認された。これは、石炭に対する炭素粒子量が多いほど付着炭素の分布が希薄化し、炭素成分による改質効果を受け易くなったためだと考えられる。気固分離器でのより高効率なガス回収を目指して、ダウナー反応器下部において下降流のガスと粒子の流動を制御するガスシールを気泡流動層へ挿入した気固分離器を開発した。常温常圧条件下での投入粒子濃度と圧力損失増加の影響を検討し、ガスの分離効率が高くなる条件について検討をした。流動層からの空気の混入を考えるとHsが12.0 cmのときにηGが最も大きくなり、85%以上に到達した。また、粒子フラックスが増えるとηGが減少する傾向がみられた。これは粒子噴流の影響で流動層部へCO2ガスが流れ込みやすくなったためだと考えられる。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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